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プロ野球PRESSBACK NUMBER
佐々木朗希8回完全降板に満員スタンド「何で代えるの?」の声より… 日本ハムファンの女性は「もうやめてぇー」〈2週連続観戦記〉
text by
AkiAki
photograph byAki
posted2022/04/19 11:06
佐々木朗希の完全試合を受けての17日の試合、ZOZOマリンはどんな雰囲気だった?
野村の打球が飛んだ瞬間は「うぉっ」「わー」という悲鳴のような音が漏れたが――ファウルと分かると一段階低い「うおっ」「おっ」「おぉー」という安堵の声に包まれたからだ。
球場から拍手が多く起こり、一瞬の静寂に包まれると、佐々木はこの日最速タイ163キロの直球を松川虎生のキャッチャーミットに投じ、見逃し三振で14個目の三振を奪う。この1球がこの日一番の拍手と歓声だった。
「何で代えるの?」より「これは仕方ない」の声が多数
周知のとおり、8回を“完全投球”で降板。ちょうど2時間でサンデー朗希劇場が締めくくられた(試合はまだ続いています)。2試合連続完全試合は前例のない大記録であり、“見てみたい”という思いがなかったかと言えば嘘になる。ただ8回を終わった段階で102球、前述した通り、観客席からも肩で息をする様子も見えたし、何より弱冠20歳、しかも前回初完投をしたばかりで納得がいく交代だった。
「えぇー何で代えるの?」「おかしいでしょ?」
このような反応があったのは事実だが、それはごく少数だった。大半のファンはこの事実を冷静に受け止めていた。
「これは仕方ない」「次にまた繋がった」
拍手を送る方が圧倒的に多かったと感じた。そして降板後、スタンドの拍手のリズムに合わせて手を叩き、応援している佐々木朗希の姿がとても印象的だった。
今回もやっぱりまた「空気」を詰めていった
そんな8回完全・14Kの空気と熱気を今回も採取した。今回は完全試合を達成した試合ではなかったが、それでも8回完全、前回の熱量を引き継いだこの試合の熱気は詰めて帰るべきだと感じたのだ(家族の反応は今回も冷ややかだったが、分かってくれる人がひとりでもいてくれたら嬉しく思う)。
4月17日のZOZOマリン2万9426人、満員大観衆の前で佐々木朗希が再び見せた快投は、この日球場で見届けたファン、この日が初観戦となった大学生の心にもきっと刻まれたのでは――。
野球って素晴らしい。
翌日のスポーツ紙の一面は再度、佐々木朗希一色になった。
<佐々木朗希の「球数」編に続く>
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。