- #1
- #2
プロ野球PRESSBACK NUMBER
佐々木朗希8回完全降板に満員スタンド「何で代えるの?」の声より… 日本ハムファンの女性は「もうやめてぇー」〈2週連続観戦記〉
text by
AkiAki
photograph byAki
posted2022/04/19 11:06
佐々木朗希の完全試合を受けての17日の試合、ZOZOマリンはどんな雰囲気だった?
P.M.14:45 4回表。1番アルカンタラ、2番細川を空振り三振に切って取り、3番石井・セカンドゴロであっさりチェンジ。
先週は飲む余裕がなかったビールをやっと……
P.M.15:00 5回表。試合開始からわずか1時間でもう5回である。1死で迎えた近藤相手には162キロのストレートで押す。近藤が放ったセンター前に抜ける? という当たりを藤岡が再び軽やかな守備でアウトに取り、球場がさらに沸いた。この試合もまた5回まで完全に抑えたのである。イニング終了時、グラウンド整備の時間を狙ってトイレや売店に足を運ぼうと、通路に人が殺到していた。
ここで筆者も……前回は完全試合で飲むことが叶わなかったビールを頼むことに(野球観戦の楽しみですよね)。「さすがに2試合連続はないだろう」と記録がストップした瞬間に頼もうと思っていたのだが……引き続きの快投でこの時間まで我慢していたのです。
P.M.15:18 6回表。2死で迎えた淺間に対して、カウントは3ボール2ストライクとなり、佐々木朗希が肩で息をする姿を確認できた。疲れは大丈夫なのだろうか、四球で終わってしまうのか――という不安をよそに空振り三振に抑える。
この回終了後、満員御礼の場内アナウンスが流れる。たくさんの拍手が鳴り、ファンが一斉にこの場面をスマホに収めていた。思えば昨年は観客数が制限されていたこともあり、佐々木朗希の登板試合であっても閑散とした日もあった。それだけに――改めて満員の中での生観戦は素晴らしい、と感じた瞬間だった。
野村が放った“ライト線ギリギリの一打”が印象的なワケ
P.M.15:39 7回表。アルカンタラのセンターフライに安堵の声が上がり、迎えた代打・万波中正を3球三振に抑えると日本ハムファンからため息が聞こえてきた(ただこの後、万波がこの日の試合を決めるのだから野球は面白い……万波の「やっべぇな、フォークめっちゃ落ちるし、歴史的な瞬間を目にした気がしました」というヒーローインタビューも印象的だった)。石井も含めて、11個目の奪三振である。完全試合ペースに目を奪われていたが、気づけばまた2ケタ奪三振を記録しているのだから恐ろしい。
P.M.15:50 8回表。開始から1時間50分、日本ハム上沢直之が7回8奪三振無失点(佐々木に負けない気迫の投球は“お見事です!”と記したい)の好投を見せたこともあり、この時点でまだプレーボールから1時間50分ほど。球場の緊張感はさらに増していた。
清宮、近藤を連続三振に取り、迎えたのは野村。この日、佐々木朗希が投じた99球目だった。161キロの直球を捉えた野村の一打は……ライト線をわずかに切れるファウルだった。
この際のどよめきが印象的だった。