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“暗黒時代のエース”藪恵壹が緊急提言…阪神復活の条件は?「希望のあるデータを紹介します」「日本シリーズ前日に星野監督から…」

posted2022/04/19 06:00

 
“暗黒時代のエース”藪恵壹が緊急提言…阪神復活の条件は?「希望のあるデータを紹介します」「日本シリーズ前日に星野監督から…」<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

暗黒時代のエース・藪恵壹が緊急提言。阪神復活のポイントとは?

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藪恵壹

藪恵壹Keiichi Yabu

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Sankei Shimbun

「阪神は新たな暗黒時代に突入ですか?」「当時を知る藪さんからアドバイスを」。最近、知り合いやメディアからよく聞かれる質問です。最初に言っておきますが、私が経験した90年代の暗黒時代より、戦力的には今の阪神のほうが圧倒的に強いです。なにせ1995年の私は、防御率2点台(2.98)で7勝13敗ですよ(笑)。9イニング当たりの得点援護率で、完封負けの0点が6試合あったんですから。打線の援護が少なく、私が投げた試合のほとんどが接戦。今の顔ぶれを見れば、とても暗黒時代とは言えません。

 それではなぜ勝てないのか。リーグ史上ワーストの開幕9連敗にはじまり、ここまで20戦3勝16敗1分――昨シーズン、絶対的守護神として活躍したスアレスの穴はネックになるだろうとは思いましたし、開幕投手に指名されたエース・青柳晃洋の離脱(現在は復帰)など不運はありましたが、ここまでの苦戦は想定外でした。

 他球団と比べても戦力的には劣るどころか優位に立っている。勝敗数が逆になっていても不思議ではありません。打率&得点リーグ最下位の打線、不安定なリリーフ陣、そしてチームを覆う重苦しい雰囲気……と課題はさまざまですが、ここでは具体的に「阪神はどうすれば復活できるか」に視点を変えたいと思います。この状態からAクラス、さらには奇跡の逆転優勝を狙うためのポイントとして、大きく3つ挙げられます。

1)昨季の“得点パターン”を今こそ!

 まずは現状、得点リーグ最下位の打線をいかに活性化させるか。キーになるのが佐藤輝明の配置ですが、彼の4番は率直に言ってまだ早い。自ら掴んで獲った開幕4番というよりも、単に与えられたものでした。大山悠輔からその座を奪うほどの活躍をして、シーズンの中盤以降に座っているのがベストだと思います。とはいえ、ここ数試合で座る2番もベストな選択には見えません。

【次ページ】 「行きあたりばったりな采配・決断が目立ちます」

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