酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
佐々木朗希の前代未聞「52人連続アウト詳細」を見てみる… 過去の完全試合直後の成績は?《Mr.サンデーパーフェクト継続中》
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2022/04/18 17:02
8回“完全投球”でマウンドを降りた直後の佐々木朗希
佐々木は前回登板で23イニング連続奪三振を記録していたが、17日の日本ハム戦の3回はヌニエスが左飛、宇佐美真吾が捕邪飛、淺間大基が左飛と何とかバットに当てたので、連続イニング奪三振は「25」で止まった。
1位はソフトバンクのサファテが2015年5月8日から年9月1日までに記録した「43」だ。続いて西武の張誌家が2002年7月21日から8月12日まで記録した「28」。佐々木朗希の「25」は、オリックスの山本由伸が2020年7月26日から8月25日までに記録した数字に並ぶ、史上3位タイである。
野手陣も相当の重圧があったのでは
10日のオリックス打線に比べて、17日の日本ハム打線は少しだけ佐々木にボールを投げさせ、外野飛球も多かった。さらには安打性のファウルもあった。多少は善戦したと言えなくもないが、率直に言えば両チームともに「手も足も出なかった」というところだろう。
ここまで凄い記録になると、プレッシャーがかかり続けていたのは――ロッテの野手陣だったのかもしれない。守備・打撃ともに彼らがここ2回の日曜日の試合で味わった重圧は過去、誰も経験したことがないものだったはず。
前述した通り、井口監督が佐々木朗希を8回で降板させたのは、本人のコンディションの問題もさることながら、野手陣の重圧を察したという側面も考えられる。
皮肉なことに試合は、佐々木の後マウンドに上がったクローザーの益田直也が1死後、宇佐見から三振を奪ったものの振り逃げで一塁に生かし、チームとしてのパーフェクトの記録は途絶えた。さらに延長10回には西野勇士が万波中正に決勝本塁打を打たれ、ロッテは勝ち星も逃した。これだけの状態が続いたことによって、さすがに緊張の糸が切れたのではないか。
「2試合連続完全試合」を見たかった気もするが、こんな劇的な展開もちょっとない。そのうえで佐々木朗希はまだ「パーフェクト」を続けている。
来週の日曜は、京セラドーム大阪で再びのオリックス戦。「Mr.サンデーパーフェクト」佐々木朗希は、敵地でどんなパフォーマンスを見せるのだろうか。
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