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松坂大輔・筒香嘉智ら実力派vs原貢・原辰徳・菅野智之の系譜…横浜vs東海大相模、プロ入り後の成績ベストナインは? 《好対照なライバル》
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph bySports Graphic Number/Kou Hiroo
posted2022/03/24 11:04
松坂大輔と原辰徳。横浜と東海大相模OBの象徴的存在だ
1966年の初対戦では東海大相模を蹴散らした横浜だが、3年後の決勝での対戦から東海大相模が大きな壁になる。しかし1981年から2006年は横浜の8連勝。そして近年は勝敗が拮抗している。神奈川県大会では両校ともにシード指定されるため、ベスト8以降で当たることが多い。「事実上の決勝戦」とも呼ばれるが、まさに最強のライバル同士と言えるだろう。
☆東海大学付属相模高等学校☆
甲子園通算成績
春 出場12回 28勝8敗 優勝3回 準優2回
夏 出場11回 19勝9敗 優勝2回 準優1回
1963年、神奈川県相模原市に東海大学の付属校として創設される。翌年から夏の甲子園の予選に参加し、1965年、福岡県立三池工を夏の優勝に導いた原貢を監督に招聘してから強豪校となる。
1969年夏に甲子園初出場、翌年夏には初優勝と急成長を果たす。1974年夏には原貢監督の息子である原辰徳が1年生で三塁を守って中軸で大活躍し、若大将ブームを巻き起こす。原貢監督は76年には東海大の監督となるが、以後も甲子園の常連となる。特に春は2000年、2011年、2021年とほぼ10年おきに優勝している。
対する“東海大相模選抜”のスタメンは…
以下、スタメン選手。
1遊/田中広輔2007(886安61本312点128盗 率.262)※
2二/原拓也2002(265安6本76点2盗 率.223)
3一/森野将彦1996(1581安165本782点18盗 率.277)
4三/原辰徳1976(1675安382本1093点82盗 率.279)
5右/大田泰示2008(640安75本310点29盗 率.261)※
6捕/大城卓三2010(281安30本125点1盗 率.255)※
7指/津末英明1976(263安42本128点5盗 率.254)
8中/川端崇義2002(262安5本73点21盗 率.255)
9左/石井昭男1973(167安19本89点7盗 率.226)
リードオフマンは広島の田中広輔。俊足巧打もさることながら出塁率が高いのが特徴。2番は西武、オリックスでプレーした原拓也で、バントの名手だった。3番の森野将彦は中日の中軸で長く活躍。二塁打が多い中距離打者で、多様な守備位置につけるユーティリティでもあった。
そして4番は若大将・原辰徳。巨人監督としてもリーグ優勝9回、日本一3回を果たしている。
5番は今季からDeNAの大田泰示。巨人時代はくすぶっていたが日本ハムで主軸に。6番は巨人の強打の捕手・大城卓三。7番には高校、東海大で原辰徳とともに中軸を打った津末英明。8番はオリックスの外野手・川端崇義。そして9番に中日の石井昭男。7番以降は横浜にやや見劣りするか。
・控え選手
捕/内田強1979(197安11本68点3盗 率.235)
内/田中俊太2011(115安7本40点10盗 率.230)※
捕/市川友也2003(112安8本47点1盗 率.249)
外/菅野剛士2011(107安9本50点3盗 率.220)※
内/岩﨑恭平2004(49安5本10点12盗 率.231)
田中俊太は田中広輔の弟。巨人から梶谷隆幸の人的補償でDeNAに移籍した。菅野剛士は田中俊太の同級生で、ロッテのレギュラー外野手を目指す巧打者だ。