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筒香嘉智は問題視…少年野球「飛ぶバット」への賛否をどう考える? 通算403本の本塁打王は「子どもたちにホームランの夢を見せてあげたい」
text by
沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph byGetty Images
posted2022/03/19 17:02
少年野球で人気の「飛ぶバット」。「さすがに飛びすぎでは?」という疑問をどう考えればよいのだろうか?(※写真はイメージ)
「バッティングの基本ができていない子でも、ある程度飛ばせるので楽しさは感じられます。しかし、技術の基本を習得せずに成長していくことは、その後、野球を続けるにあたりマイナスになると懸念されています」(全日本軟式野球連盟)
複合バットは金属や木製とは違い、芯を少々外しても、飛距離や打球速度を稼げてしまう。こうしたことから、「芯で打つ」という技術が子どものうちに身につかなくなるのではないかという批判があるのだ。筒香嘉智選手(パイレーツ)も、この問題に関連した見解を、1月8日に開かれたオンラインイベントで発している。
「僕自身、プロに入ったときに木製バットには苦労した。見ている人はホームランが楽しいかもしれないけど、日本の選手の将来を左右する。(バットの)重さや直径だけでなく、反発係数の規定を設けるべき」
これは硬式の高校野球の金属バットに対するコメントだが、複合バットにもそっくりそのままあてはまる内容だ。筒香氏の発言に呼応するように複合バット規制論を唱える声も少なくない。
<後編へ続く>