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柳田悠岐の“110食うどん振る舞い”も対策下で、ファン公開→非公開も…自主トレでコロナ直撃のソフトバンク、“キャンプイン”はどうなる?
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph bySankei Shimbun
posted2022/01/19 11:01
佐賀県嬉野市で合同自主トレを行ったソフトバンク柳田と日本ハム清宮
そして(3)の中に名前のあった渡邉捕手は今月12日に陽性が確認された。この数日前に検査を行った段階では球団施設を利用していたが、その後場所を移して自主トレを行っており、一緒に練習していた中村晃外野手、栗原陵矢外野手、柳町達外野手らは陰性だったものの濃厚接触者と判定された。
それが(4)にもつながるのだが、その中村晃や栗原らの自主トレ公開が11日に行われ、翌12日に柳田たちの自主トレが公開された。そのまま取材に流れたメディア関係者も少なくなかったようだ。
「柳田選手の“うどん振る舞い”が原因では!?」の声には…
柳田は当日、粋な計らいで報道陣や関係者に向けて人気うどん店のケータリングカーを準備し、計110食を無料で振る舞っていた。そのニュースは大きく報じられており、多くの人間が集まったことが感染につながったのではないかとの意見も散見される。
しかし、これについても井上室長はこう説明する。
「写真や映像は近いように見えるので、柳田選手の周りを約100人が取り囲んだように思う方もいらっしゃるかもしれませんが、球団としてはそのような認識は持っていません。選手のいるグラウンドには下りられずにスタンドから遠まきに撮影したり、メモを取ってもらったりするスタイルの公開になっています」
各選手へのインタビューは行われるが、ホークスではコロナ禍での対面取材は代表者4名までで、取材できない者には音声を共有するスタイルをとっている。取材・報道という観点から見れば好ましいとは言えないが、互いの立場で精一杯の落としどころを作って、互いが納得をしてこのやり方を作り上げてきた。もちろん取材対象者もメディア側もマスクを着用するなどしているし、選手たちも球団広報から手渡される前に「持っていますよ」と自らポケットから取り出して装着するのも珍しくなくなっていた。また、柳田らは当初、自主トレを一般ファンに公開していたが、今月11日からは非公開にする措置をとっていた。