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「メイウェザーが本気になった…」“大晦日の格闘技を撮り続けて20年”名物フォトグラファーが語る「リングの空気が変わった瞬間」 

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長尾迪

長尾迪Susumu Nagao

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photograph byRIZIN FF Susumu Nagao

posted2021/12/31 11:05

「メイウェザーが本気になった…」“大晦日の格闘技を撮り続けて20年”名物フォトグラファーが語る「リングの空気が変わった瞬間」<Number Web> photograph by RIZIN FF Susumu Nagao

フロイド・メイウェザー・ジュニアと那須川天心による世紀の対決が行われた2018年の大晦日。カウンターが顔をかすめたことで表情が一変したメイウェザーは、無敗の“神童”から3度のダウンを奪った

 わずか2年で大晦日のメインを任されるようになった那須川天心。世界の格闘技を見渡しても稀なことだし、こんなにスケールの大きな選手を彼以外に私は知らない。天心は来年6月の武尊との試合を最後に、ボクシングへと転向する。それがどんなに困難な道のりになったとしても、私は今後も天心を追いかけてゆくつもりだ。

天心vs五味、朝倉兄弟…今年の大晦日も見どころ満載

 2019年の『RIZIN.20』は、RIZINにとって記念すべき5回目の大晦日の大会だった。バンタム級王者の堀口恭司が負傷のため、王座を返上。朝倉海とマネル・ケイプで同級王座決定戦が行われたが、 結果は2ラウンド38秒でケイプがTKO勝ち。絶対女王の浜崎朱加もハム・ソヒに判定で敗れてスーパーアトム級のベルトを失い、日本から2本のチャンピオンベルトが流失した。

 昨年の『RIZIN.26』は新型コロナウイルスの影響により、会場の収容人数に上限が設定された。例年だと2万人以上の観客を動員していたが、入場者数は9,978人だった。YouTuberのシバターの勝利、五味隆典の「キン◯マ」発言、堀口恭司の見事な王座復活など、大晦日らしく話題豊富な大会だった。

 そして、今年の大晦日も見どころ満載である。那須川天心と五味隆典による、“PRIDEの魂”の伝承試合。斎藤裕と朝倉未来の因縁の再戦。朝倉海や井上直樹といった才能がひしめくバンタム級トーナメントの準決勝と決勝。あのキングカズの息子、三浦孝太のデビュー戦。大晦日に連続出場するシバター……。今年はいったい、どんなドラマが生まれるのか。紅白歌合戦もいいけれど、大晦日には格闘技を観て、皆さんも一緒に歴史の証人になりませんか。<前編から続く>

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視聴率43%で紅白超え…格闘技バブルの象徴「サップvs曙」を撮らなかったリングサイドカメラマンが“大晦日の名勝負”を振り返る

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