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《二刀流の遠藤航》デュエルに加わったパス能力 主将としても高評価、内田篤人を上回る「ブンデス+代表での数字」とは 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byTakuya Sugiyama/Getty Images

posted2021/12/29 11:09

《二刀流の遠藤航》デュエルに加わったパス能力 主将としても高評価、内田篤人を上回る「ブンデス+代表での数字」とは<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama/Getty Images

2021年の遠藤航は出色の出来だった。日本代表でもシュツットガルトでも今や絶対的な中軸だ

 ドイツに来てからボランチよりも前のポジションに本格的に挑戦するのは初めてで、それだけに伸びしろは十分にある。あとはこれからの遠藤の努力次第だろう。

 今季のシュツットガルトは残留争いに巻き込まれている。シーズン前半戦終了時点で、入替え戦にまわる16位に低迷している。12月19日、年内最終戦のケルンとのアウェーゲームでは、アタッキングサードまでは良い形で持っていくのに、そこからのクオリティー不足を露呈。相手のクロスからの一発に沈んで0-1で敗れてしまった。

低迷する中でも、キャプテン遠藤への評価は高い

 原因はハッキリしている。前線の主力を欠いていたからだ。

 昨季リーグ6位の16得点をマークし、さらに6アシストを記録したカライジッチが第2節で肩を負傷し、前半戦を欠場した。同じくリーグ8位タイ、チーム2位の11得点をマークしたカトンパ・ムブンパが膝の十字靱帯断裂の大怪我から11月末に復帰したばかり。12月は少しずつ出場時間を伸ばしている段階だった。

 昨季のチーム得点王兼アシストランク2位のエースと、リーグ屈指のサイドアタッカーの不在。飛車角抜きで勝てるほど甘くはない。ただ、彼らも年始から再開するシーズン後半戦からは本格的に稼働できそうなところまできている。心強いのはマタラッツォ監督への信頼は絶大で、その去就を問うような声はほとんど出ていないことだ。

 そして、忘れてはいけないのは、このような状況ではやり玉にあげられかねない、外国人キャプテン遠藤へのドイツでの評価が安定して高いということだ。

 先日も、監督が記者会見のなかで遠藤を絶賛する場面があった。シーズン前に東京五輪に参加するハードなスケジュールを送っていた遠藤には他の選手よりも長い冬期休暇を与えようとしたところ、遠藤がそれを固辞したこという。

 そんなエピソードを明かした監督は、こう話した。

「彼がこの数カ月間で(キャプテンとして)チームのためにしてくれたことは信じられないものだったよ。彼の見せる姿勢とメンタリティーに、私は賛辞を送りたい」

辛らつな専門紙も「遠藤なしではどうにもならない」

 興味深いのは、辛らつな論評で知られる「ビルト」紙の記事だ。同紙はシーズン前半戦の全選手の通信簿を発表したのだが、そこにはこう書いてある。

「シュツットガルトのキャプテンは今も、これからもチームの心臓であり続ける。彼なしではどうにもならない。215回のツバイカンプフ(*ドイツで重要視されるデュエル)で、リーグ3位の選手なのだから」

【次ページ】 内田篤人のラウール評にも通ずる、調子の波を作らない凄み

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#遠藤航
#シュツットガルト

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