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フランス・フットボール通信BACK NUMBER
《女子バロンドーラー》バルセロナの「女王」アレクシア・プテラスが赤裸々に語った私生活と父の死とサッカー
text by
フランス・フットボール誌France Football
photograph byGetty Images
posted2021/12/19 17:04
バロンドール授賞式でのプテラス。ドレスアップすると美貌が際立つ
私のバルサ
私は12歳までバルサで過ごしました。ところが育成センターの再編成が決まったときに、14歳以下は誰もいられないことになり、出ていかねばならなかった。どうしようもありません。選択肢は限られていて、エスパニョールに行く以外にありませんでした。ただ、私の頭の中では、やがてまたバルサのユニフォームに袖を通すことに、何の疑いも抱いてはいませんでした。それも単にいち選手としてプレーするだけでなく、何か大きなことを成し遂げるだろうと……。
家族はずっとバルサをサポートしていました。私も早いうちに、モレットのバルササポーターサークルに加入しました。覚えているのはカンプノウの試合を見るために、家族でバスに乗って行ったことです。そこには祖父や叔父、母もいました。バスを使うのがもっとも簡単だったからです。
もうひとつ覚えているのは、試合の結果を予想するキニエラ(スペインのトトカルチョ)です。試合から戻るバスの中で、結果に一喜一憂して大騒ぎしていました。本当に楽しい時間でした。誰もがバルサのレプリカを着て、雰囲気はいつも最高でした。ただ、クラシコが近づくと私は興奮気味になり……、そんな風にバルサを好きになり、バルサへの愛を深めていきました。とてもいい思い出です。
今の私はクラブの一員で、バルサというクラブをまるで家族のように感じています。この世界では、考え方や哲学で周囲と調和を保つのは簡単ではない。でも私はバルサにいるので、問題は何もありません。今はチームのキャプテンを務めています。チームは誰もが同じ方向を向いています。
<後編に続く>
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