私の子供時代

　生まれたときからずっとここモレットデルバレスに家族とともに住んでいます。一族や親せきの誰もがここにいて、祖父母も一緒にいるのはとても大事なことです。そのことに誇りを感じています。

　サッカーは村役場の前の広場で始めました。ふたつの小さな木をゴールの代わりにして、それが私のデビューでした。おそらく一生忘れないでしょう。

　男の子たちがプレーする中で、私はただひとりの女の子でした（笑）。でもそれで問題が起こったことは一度もなく、学校でもどこでも楽しくやっていました。男の子たちとも普通に接していました。

　どうしてサッカーが好きになったのか、本当のところはよくわかりません。家では皆が試合を見ていて、私もバルサの試合をよく見ました。そこからすべてが始まったのではないかと想像しています。感化されたというか。そうしてサッカーを始めて好きになる……。それが現実の話で、その結果、私はサッカー選手として今ここにいるわけです。

愛犬の「ナラ」と。自宅でのインタビューだけあって『フランス・フットボール』誌面にはプライベートショットが満載だ　©L’Équipe

　最初は楽しいからやっていた。好きだから練習をする。仲間の輪に加わる……。そうしたすべてが信じられなかった。夢でもこんなことは起きないと思っていた。プロになるならないのずっと以前の問題で、女の子がサッカーをすること自体が現実的ではなかった。

　家の近所や公園……、村のあちこちに思い出が刻み込まれています。私はこの村で、サッカーをしながら大きくなった。そう、私こそ《村の選手》です。それは私のプレースタイルから見ることができます。狭いスペースを巧みにすり抜ける。俊敏に動く。それこそがここで愛されたスタイルであり、村役場の広場のサッカーでした。そこで才能が磨かれました。

　ふたつの木とふたつの石でつくったゴール。目を閉じればそれは私たちにとってCL決勝の舞台でした。夢見ることが、私が今、到達した場所への最初のステップであり、才能を最大限に発揮する方法でもありました。

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