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箱根駅伝“新・山の神は出てくるか?” 3代目神野大地が明かす意外な本音「個人的には出てきてほしくない(笑)」 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byNanae Suzuki

posted2021/12/17 17:04

箱根駅伝“新・山の神は出てくるか?” 3代目神野大地が明かす意外な本音「個人的には出てきてほしくない(笑)」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

2015年の箱根駅伝で山登り5区の区間記録を更新し、青学大初の箱根駅伝総合優勝に大きく貢献した神野大地

「志貴(勇斗・2年)君か、中倉(啓敦・3年)君が候補かなと思いますが、僕は力のある佐藤(一世・2年)君を置いて勝負してもいいと思う。それぐらい青学にとって1区は大事。駒澤はそこまで重視しなくてもいいと思うんですよ。2区の田澤君でドカンと行けるので安心感が違う。創価も2区にムルワがいるし、山にも強い選手がいるので1区の重要度は相対的に低くなりますね」

神野が青学対抗馬に「駒大&創価大」を挙げる理由

 青学大以外で神野の口から自然と出てきたチームは駒大と創価大だった。この2チームに対抗馬に成りうる強さを感じているのだろうか。

「駒澤は大エースの田澤君がいて、日本人エースの立場に鈴木芽吹君(2年)がいる。鈴木君は故障の影響でおそらく100%の状態までは上がってこないと思うんですよ。駒澤が勝つには、彼をどう配置するか、あとは山をどうするのかですね」

 駒大は全日本大学駅伝で鈴木、唐澤拓海(2年)ら主力抜きでも優勝し、力のあるところを見せた。箱根はベストメンバーで、かつ万全で臨めるかどうかで優勝の確率が変動しそうだ。

 役割分担が明確な創価大にも強さを感じるという。

「箱根は全日本と違って区間配置が重要になるので、そこが明確に決まっている創価大は非常にいいですね。昨年、往路の配置がハマって結果を出したけど、今年はその4人が残っている。それに先日、故障明けの葛西(潤・3年)君が東海大の記録会で2分50秒から52秒ぐらいでレースを引っ張って、すごくいい走りをしていたんです。相当に力があると思いましたし、そういう選手を1区か3区に配置できる。その記録会ではチームの雰囲気がすごくよかった。留学生がいて、日本人エースの嶋津(雄大・4年)君がいて、山には三上(雄太・4年)君がいる。他の選手たちは、自分たちが走れば勝てるんじゃないかという気持ちになっている。往路優勝はもちろん、そのまま流れに乗っていけば総合優勝もあるなと思います」

新・山の神は誕生するか?「4代目、気になりますね」

 創価大には確かに神野が言う3つの条件が揃っている。とりわけ特殊区間の5区に昨年区間2位の三上がいるのは大きい。山の神と呼ばれた男なりの5区攻略法はあるのだろうか。

【次ページ】 3代目が伝授する“5区の必勝法”

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