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プロ野球亭日乗BACK NUMBER
《直撃インタビュー》巨人・原辰徳監督に聞く「なぜ9月に大失速?」「中5日ローテーションへの批判をどう思う?」
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph bySankei Shimbun
posted2021/12/14 11:03
シーズンを終えて、新たに3年契約を結んだ原監督。直撃インタビューに対して、来季の方針を率直に語ってくれた
「シーズン当初は高橋優貴、戸郷(翔征)がね、いいスタートを切ったというのがありましたから。特に優貴は非常に成長したなと思いました。真っ直ぐ、インサイドにカット系の真っ直ぐを放れるようになったから、得意のスクリューが生きるようになった。そこにカーブとかね。しかしやっぱり去年と同じように後半になってズン垂れたというのもある。まあ簡単に言うと、彼もそうなんですけど1人、1人の力がこの2年間でホップ、ステップしてきた中で、今年はもちろんジャンプして欲しいと思っていたけど、ジャンプができなかった。そういう選手が多かったということですよ」
「1番バッター、5番バッターはジャイアンツの弱点」
――リーグ連覇の中で確実に選手も階段を登ってきた。今年は次の段階へと進むはずだったが、そこがうまく階段を昇ることができなかった?
「で、僕の中ではジャンプへの期待と同時に、少なくとも去年までにホップ、ステップとレベルアップしてきたのだから、そのステップしたレベルの戦いができる、それくらいのことはしないとダメだというのが前提としてあった訳です。そこで今年はいきなりジャンプをすることを求めてしまった。これは個々の選手だけでなくチーム全体にもそうだった」
――チームを大人扱いしたというか、ある程度のことは言わなくともできるという前提でチームを考えてしまった、と……。
「そうですね。僕自身もこの2年間の積み重ねを前提に、そこから勝負に挑んでいたということが間違いだったのかなという気がしますね。1番バッター、5番バッターというのはジャイアンツの弱点です。ならば何とか1番と5番を作らないとだめだ。それで1番には梶谷(隆幸)を、5番、6番には外国人を、と。で、日本シリーズでは負けましたけど少なくともこの2年間はそういう弱点を抱えながらもホップ、ステップしてきた訳ですから。今年はこういう形でジャンプするんだという期待を持ってシーズンを迎えました。
ただ考えてみると、いきなりステップのところからジャンプしようとしていた。シーズンが始まって、これまでできていたこともきちんと確認して、そうやってホップ、ステップとチームを動かした上で、最後にちゃんとジャンプをする。そうではなくいきなりジャンプをしようとしてしまった。そこが僕の中での今シーズンへの反省点かなと思いますね」
中5日ローテーションへの批判をどう思うか?
――9月からの大失速では、先発陣の中5日のローテーションを原因と指摘する声も多く出ています。その点はどう考えていますか?