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落合博満と中日が受けた「あり得ない扱い」… それでも「いま落合監督に勝る監督はいない」と長嶋茂雄や江夏豊が称えたワケ
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNaoya Sanuki
posted2021/12/13 17:30
2010年日本シリーズでの落合博満監督。岩瀬仁紀に笑顔を見せる
雌雄を決する一戦、落合は4年前のヒーロー山井を先発に選ぶ。しかし3回に押し出し四球で先制を許すと、素早く継投策に入った。しかしネルソン、そしてこの年MVPの浅尾拓也が失点を喫し、打線も杉内俊哉らの前に無得点にねじ伏せられ、0-3で終戦した。
「気遣いに溢れた接し方を見せるようになったな」
最高のエンディングとはならなかった中日。それでも落合は「確かに残念だったけど、悔いはない」と話しつつ「(監督が)誰に代わろうが自分を大事にして、野球人生を送ってくれればいい。個々にその教育はしてきたから」と、選手たちに最後のメッセージを送った。
解任が決まって以降、落合の采配に変化が生まれた――そう説く識者は多い。その代表格が江夏だ。
自身の“引退試合”にも駆けつけてくれた縁もあってか、このように落合が持つ人間味を語っている。
「監督解任が決まってから、落合という男は本来持っている情の部分を隠さない、気遣いに溢れた選手への接し方を表にも見せるようになったよな。(中略)勝つときもオレ流、負けるときもオレ流。いかにも落合らしくて、いいじゃないか」
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