沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
《阪神JF》狙うべきは「早熟スピード馬」ではなく“伸びしろ”のある馬! 豪脚を見せたサークルオブライフ以外に当てはまるのは…?
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byPhotostud
posted2021/12/11 11:03
前走アルテミスSを完勝し、阪神JFでも注目が集まるサークルオブライフとM.デムーロ
それが2戦目の未勝利戦で一変する。出遅れてポツンと離れた最後方を進み、3コーナーでマクリをかけて進出。楽な手応えのまま先頭に立ち、最後は抑える余裕を見せて2着を2馬身半突き放した。
そして前走のアルテミスステークス。道中は後方に控え、直線、前があくと豪快に伸びた。好位から満を持して抜け出したベルクレスタが勝つかに見えたが、ゴールまでの10完歩ほどで、2馬身以上の差を逆転してしまった。
競馬とは前にいる馬を追い越すことだと理解し、今は他馬を追い抜くことが楽しくてたまらない、と馬が感じているかのようだ。
管理する国枝調教師は、「1600mでも忙しい(距離が足りない)感じ」とコメントをしている。確かに、道中、まったく行きたがるところがない。2400mのオークスあたりで、さらにとてつもない末脚を見せる可能性もある。
「能力は非常に高い」ナミュール、騎手はC.デムーロ
同じように、スケールの大きさと、先々の可能性を感じさせるのが、新馬戦、赤松賞と連勝してきたナミュール(父ハービンジャー、栗東・高野友和厩舎)だ。
新馬戦では好位から抜け出すときに、ややエンジンのかかりが遅いように見えたが、赤松賞ではゴール前は流していたのに上がり3ハロン33秒0という切れを見せた。
今回は、単騎免許で来日中のクリスチャン・デムーロに乗り替わる。追い切りに騎乗したクリスチャンは「能力は非常に高い。すごく体調もよさそうだ」とコメント。
兄のミルコが乗るサークルオブライフとのワンツーフィニッシュも十分にあり得る。