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日本ダービーも意識できるのでは…サークルオブライフがGI・阪神JFで見せつけたポテンシャル〈アーモンドアイに続く名牝に?〉
posted2021/12/13 11:40
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Photostud
名牝への登竜門を制したのは、名門牧場の夢とともに生まれ、名門厩舎で育てられた鹿毛馬だった。
2歳女王を決める第73回阪神ジュベナイルフィリーズ(12月12日、阪神芝外回り1600m、2歳牝馬GI)で、ミルコ・デムーロが騎乗した3番人気のサークルオブライフ(父エピファネイア、美浦・国枝栄厩舎)が優勝。3連勝でGI初制覇を遂げ、来春のクラシック制覇へと大きく羽ばたいた。
鞍上のデムーロは迷わなかった
12番人気のダークペイジが単騎で逃げ、前半800m通過は46秒4。平均ペースと言える数字だが、まるでスローペースであるかのように3番手以下の馬群は密集していた。
そんななか、サークルオブライフは、先頭から8、9馬身離れた中団のやや後ろに控えた。デムーロはこう振り返る。
「新馬戦から毎回上手に走るようになっています。2戦目は出遅れましたが、それからはスタートが上手くなりました。今日は自信がありました。スムーズなレースでした」
3、4コーナー中間地点から焦れたように上がって行く馬もいたが、サークルオブライフは動かず、中団外目につけたまま直線に向いた。
デムーロは迷わず、サークルオブライフを馬群の外に持ち出した。
「直線では外を通りましたが、馬場がすごく綺麗で、外の馬が伸びていました。この馬はジリジリ伸びていたので、ずっと信じていました」