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《阪神JF》狙うべきは「早熟スピード馬」ではなく“伸びしろ”のある馬! 豪脚を見せたサークルオブライフ以外に当てはまるのは…?
posted2021/12/11 11:03
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Photostud
過去5年の連対馬10頭のうち3頭が、古馬になってから牝牡混合GIを勝っている。クラシックにも、その先にもつながる、きわめて重要な一戦。
それが、今週末の第73回阪神ジュベナイルフィリーズ(12月12日、阪神芝外回り1600m、2歳牝馬GI)である。
将来、混合GI制覇するための登竜門
上述した牝牡混合GIを制した3頭とは、2016年の2着馬リスグラシュー、2017年の勝ち馬ラッキーライラック、そして2018年の2着馬クロノジェネシス。恐ろしく強い馬ばかりだ。
さらに、2019年の勝ち馬レシステンシアは、昨年のNHKマイルカップと今年の高松宮記念とスプリンターズで2着になり、牝牡混合重賞を2勝している。そして、昨年の勝ち馬ソダシは無敗のまま桜花賞を制した。
初めて直線の長い外回りコースで行われた2006年にウオッカが勝ったときからこの傾向は見られていたのだが、早熟のスピード馬が勝てるレースではなくなった。
勝ち馬を予想するときも、古馬になってからピークを迎える右肩上がりの成長曲線に、今まさに乗っているかどうかを見極めるべきなのかもしれない。
「伸びしろ」を感じさせるサークルオブライフ
デビュー戦より2戦目、3戦目のほうがずっと強くなっていて、さらに伸びしろを感じさせる馬はいるか。そうした視点で見て、まず目についたのは、前走のアルテミスステークスを直線一気の競馬で勝ったサークルオブライフ(父エピファネイア、美浦・国枝栄厩舎)である。
新馬戦は鞍上のミルコ・デムーロが気合をつけて追走し、直線、余力があるように見えたのに伸び切れず、3着。3コーナー手前で鞭が入っていたように、力の使いどころも、競馬がどういうものかも理解していなかったようだ。