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「もうダメです」ロッテ小島和哉を救った“美馬さん”の優しい言葉とは?《3年目の覚醒》にあった葛藤と涙 

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梶原紀章(千葉ロッテ広報)

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara

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photograph byChiba Lotte Marines

posted2021/11/19 11:02

「もうダメです」ロッテ小島和哉を救った“美馬さん”の優しい言葉とは?《3年目の覚醒》にあった葛藤と涙<Number Web> photograph by Chiba Lotte Marines

チーム唯一となる10勝を挙げるなど、大きな飛躍を遂げた小島和哉(25歳)。来季はエースとしての活躍が期待される

 偉大なる先輩と共に過ごしたこの2年間の経験も宝物だ。早稲田大学の大先輩・鳥谷敬が今年、現役を引退した。タイガースで16年。そしてマリーンズに移籍して2年。

「ボクらのレジェンド。大学時代はスワローズの青木(宣親)さんと2人、誰よりも練習をしていたといつも聞かされていた。まさか一緒のチームになるとは思ってもいなかった」

 そう振り返るように遠く尊い存在だった。

 投手と野手ということもあり話す機会はそれほど多くはなかったが、左打者から見た左投手の事などを聞いたことがある。

「左投手のインコースはやっぱり嫌と打者心理を教えてくれました」と小島。そして何よりも忘れられないのは日々のちょっとした姿勢だった。

「鳥谷さんはこんな後輩の自分にも朝、挨拶をしたら『おはようございます』と、いつも丁寧に返してくれた。ボクらなんてどうしても後輩とかには省略して返事してしまい気味ですけど、鳥谷さんと挨拶を交わすようになってからはそれではダメだなと気づかされました。こういうちょっとした事から、ファンから愛される人、一流とはこういう人のことを言うのだなと改めて思いました」

 色々な先輩やチームメートと共に歩み、覚醒した1年だった。時にはため息をつき、泣き、笑った。背番号「43」は季節と共に大きく成長した。

 2022年はさらなる飛躍が期待される時を迎える。マリーンズを代表する左のエースとして攻めの投球でマリーンズを今度こそ頂点へと導く。

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