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【最終予選5試合で4得点】安定感と単調さが同居した日本代表… 森保監督は「有効な4枚のカード」を使いこなせるのか 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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posted2021/11/12 17:03

【最終予選5試合で4得点】安定感と単調さが同居した日本代表… 森保監督は「有効な4枚のカード」を使いこなせるのか<Number Web> photograph by JFA

決して会心の勝利とは言えないものの、「アウェイでの勝ち点3」という最低限の結果に安堵の表情を見せる日本代表

 オマーンに勝つのはもちろんだが、1点差の勝利では足りない。サウジアラビアとオーストラリアとの得失点差を詰めておくためにも、複数得点差での勝利がほしい。

 2試合連続で4-3-3を採用し、勝ち点3を確保していることを考えると、16日のオマーン戦も同じシステムで臨むのは合理的だ。一方で、9月の対戦では戦いかたを徹底的に分析され、ホームで勝ち点3を差し出すことにつながった。違うシステムにすることで相手の目先を変える、との考えかたも成り立つ。

「有効なカード」は手元にあるが…

 今回は28人の選手を招集しているが、ボランチは遠藤、守田、田中、それに柴崎の4人だ。板倉滉と谷口彰悟、旗手、中山もボランチの選択肢になり得るが、中山を除く3人は最終予選に出場していない。中山は左サイドバックのバックアッパーだ。守田を欠くなかで4-3-3を選ぶと、過去2試合で柴崎が担ってきた交代カードを誰にするのか、との問題が浮上する。

 旗手のインサイドハーフ起用は面白い。攻撃にも守備にもエネルギッシュな23歳は田中とフロンターレで、遠藤とは東京五輪でともにプレーした。最終ライン中央の冨安健洋と吉田麻也とも、東京五輪でともにピッチに立った。最終予選には出場していないものの、すでに確立されたコンビネーションを持っている。

 旗手は複数のポジションでプレーできる。4-3-3でも4-2-3-1でも、先発でも途中出場でも、チームに変化をもたらすことができる。最終予選で起用されていない旗手、三笘、上田、前田らは、オマーンのブランコ・イバンコビッチ監督にとって日本代表でのデータがない選手である。使いかた次第でⅩファクターに成り得る。

 日本がオマーンと戦う16日に、サウジアラビアはベトナムと、オーストラリアは中国と対戦する。ライバルたちは勝ち点3を奪うだけでなく、得失点差を稼ぐことも目論んでいるはずだ。

 追いかける立場の日本も勝利を必須とし、持ち越し課題となった複数得点差による勝利を目指す。そのためには、思い切った選手起用も必要だろう。

 有効なカードは手元にあるのだ。

 あとは、使い切れるかどうかである。

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