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「キリアンとはうまくいくと確信している」PSG移籍後のメッシが明かしたMNM=メッシ・ネイマール・ムバッペを活かす術
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フランス・フットボール誌France Football
photograph byL’Équipe
posted2021/10/25 11:02
リーグアンに戦いの場を移して、初めての先発出場となったリヨン戦のメッシ。その存在によりリーグの注目度も高まっている
「それは僕らより監督(マウリシオ・ポチェッティーノ)が決めることだ(笑)。監督がどうすれば最もバランスがよくなるかを考えて、僕らにひとつのプレーのアイディアを示しコレクティブな動きを構築する。チームとして有機的にプレーができるように。そこから先は、もちろん僕ら3人が守備の場面では最初のディフェンダーとなって、相手が危険地帯にボールを運ぶ前に奪取を試みる。またなるべく守らずに済むように、できるかぎり自分たちでボールを保持するようにする」
――あなたとネイマールの関係はよく知られていますが、ムバッペとの最初の数週間はどんな具合でしたか?
「とても良かった。率直に言って、彼のような選手と理解しあうのは難しくない。そのうえキリアンはスペイン語を完璧に話すから、ピッチ外でも容易にコミュニケーションがとれる。いたってシンプルだよ。ただ、そうはいっても、僕がここに来てまだ間もないから、結論を得るまでにはもう少し時間がかかるけど、うまくいくと確信している」
――この夏にレアル・マドリーがムバッペを獲得しようとしましたが、あなたも彼がパリに留まるよう説得を試みましたか?
「僕はここに来たばかりだから、彼とその話をして自分の意見をいうほど親しくはない。他の人たちと同様に、どうなるのか見守っていた。最終的に彼が残ったのは、僕にとってもとても嬉しかった。僕らが目的を達成するうえで、彼は大きな力になるからね」
バロンドールには執着しない
――ムバッペもバロンドール受賞を夢見ていますが、6度獲得しているあなたから何かアドバイスはありますか。チームメイトでいる間に、彼は獲得できると思いますか?
「僕は彼にアドバイスをする立場ではない。僕に言えるのは、僕はバロンドール獲得に執着していないことだ。僕が獲得できたのは、コレクティブな勝利(チームタイトル)を得た結果で、その過程で満足のいくパフォーマンスを発揮できたからだ。チームがいいプレーをして素晴らしいパフォーマンスを実現すれば、個人もまた輝くことができる。それが自然な流れで、最も大事なのはチームがタイトルを獲ることであり、それがバロンドールの評価にもつながる」
――今年もあなたが本命だと思いますか?
「そうは思わないし、結果が発表される前にあまり話したくもない。もちろんそうであるならば嬉しいし、もう一度獲得できたらこれ以上の喜びはない。この夏、僕は自分に欠けていたタイトル(コパアメリカ)を獲ることができた。それは僕にとってひとつのピークだった。さらにバロンドールも得られれば最高だけれども、あまりそのことを考えたくはない」