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西武は繰り上げ1位~4位まで左投手ズラリ、“打てない”中日1位は慶大のバットマン…ドラフト全指名予想【西武・中日・ホークス編】
posted2021/10/10 11:02
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph by
KYODO
西武は繰り上げ1位~4位まで左投手ズラリ
〔西武 2021年ひとりドラフト指名選手〕
× 隅田知一郎 22歳 投手 西日本工業大 177cm75kg 左投左打(ヤクルトとの抽選に敗れる)
1位 森翔平 23歳 投手 三菱重工West 177cm80kg 左投左打
2位 佐藤隼輔 21歳 投手 筑波大 181cm83kg 左投左打
3位 三浦瑞樹 22歳 投手 東北福祉大 173cm78kg 左投右打
4位 秋山正雲 18歳 投手 二松学舎大付高 171cm74kg 左投左打
5位 味谷大誠 18歳 捕手 花咲徳栄高 180cm78kg 右投左打
6位 菊地大稀 22歳 投手 桐蔭横浜大 185cm90kg 右投左打
7位 阿部和広 外野手 平塚学園高 171cm68kg 右投両打
(※ひとりドラフト予想の後、10月8日に西武は隅田の1位指名を公表)
〔西武 総評〕
西武投手陣に「左腕」が足りない……というのは、すでに数年前から定説になっていて、毎年「ひとりドラフト」を続けていると、そのたび同じ話を繰り返しているような気がする。
今季の西武5位という停滞も、打線の低調とともに、昨年に続いてリーグワーストのチーム防御率(4.10)が直接響いている。
ここまでのチーム「48勝」のうち、左腕がもたらした勝利はわずか「2勝」。内海哲也1勝、浜屋将太1勝、ベテラン・武隈祥太が中継ぎで頑張っているが、左投手がよくないというよりも、「投げられる左腕」が少な過ぎるように思う。
2017年1位・齋藤大将、18年なし、19年2位・浜屋将太、20年2位・佐々木健……上位で左腕投手を指名してはいるが、戦力にはなりきれていない。
なので、今年は、左腕、左腕で押してみた。
1位で逸した隅田知一郎のことは忘れよう。
昇り調子に乗り始めた森翔平(三菱重工West)。春先は立ち上がりでつまずく試合が目立ったが、ここに来て、終盤まで試合を作れるようになった。145キロ前後の速球にスライダー、チェンジアップで制球力も上がっている。
今秋リーグ戦の一発目に、150キロ台を続けて過去最高の投球かと思ったら、脇腹を痛めて降板。それでも2位・佐藤隼輔(筑波大)がいたら、指名しないわけにはいかない。何事もなかったら、「1位重複」まであった快腕だ。