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元バレー日本代表・竹下佳江が語る「オリンピック」24歳で引退を決めたシドニー敗退の戦犯扱い…メディアとの関係性とは? 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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photograph byTakao Yamada

posted2021/07/21 11:01

元バレー日本代表・竹下佳江が語る「オリンピック」24歳で引退を決めたシドニー敗退の戦犯扱い…メディアとの関係性とは?<Number Web> photograph by Takao Yamada

シドニー大会への出場を逃したことで「オリンピック」の大きさを感じたという竹下佳江。その後、3度のオリンピックに出場し、ロンドン五輪でのメダル獲得に貢献した

 現役を引退後は、雰囲気が柔らかくなった印象があった。2016年にヴィクトリーナ姫路の監督に就任してからは勝負師の顔に戻ったが、どんな質問に対しても、そのメディアに合わせた角度で丁寧に応えていた。

「プロチームですから注目してもらわないといけない。メディアとの向き合い方や、どうしたら注目してもらえるのかということを考えましたね。自分が注目して欲しいというよりも、このチームがどうにか上がっていって欲しいというのがあったから。まあいろいろと自分で我慢しつつも、そこはすごく学びましたね。こういうことが今までもあったんだな、とわかったこともありましたし、反省することもありましたし、すごく学び多き監督時代でした」

 昨年3月に監督を退任し、現在は副社長を務めながら、テレビの解説などの仕事もこなす。選手と視聴者をつなぐ、あるいは選手とメディアをつなぐ解説という仕事で、心がけているのは“シンプル“と”選手への尊敬“だ。

「どうしても情の部分だけで伝えがちなところもあると思うんですけど、選手の人となりだとか、実際にその場で起こっていることを、シンプルに解説しないといけないし、やっぱり選手に対しての尊敬がないといけないと思っています。そこは自分が現役の時や、(解説を)聞いていた時に、嫌だなと思うこともあったので、厳しさもありつつ、優しさであったり、そういうことも考えながら、わかりやすく伝えられればいいなと思っています」

 思わず声が漏れてしまいそうな選手のミスも、解説者・竹下は何気ない言葉でフォローする。

 痛みも栄光も知る竹下だからこその、鋭くも暖かい視線で、これからもバレーボール界を見つめ、発信していく。

後編に続く。関連記事からもご覧になれます>

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