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岡本和真は「巨人の4番」らしい大打者になれるか ONに原、松井や阿部に比べて“足りない数字”は…【週刊セパ記録】

posted2021/07/06 11:05

 
岡本和真は「巨人の4番」らしい大打者になれるか ONに原、松井や阿部に比べて“足りない数字”は…【週刊セパ記録】<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

3ラン本塁打の多さが話題となっている岡本和真。球界の看板とも言える「巨人の4番打者」の貫禄を身に付けられるか

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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Nanae Suzuki

 各球団の消化試合数は70試合を越えて、ペナントレース143試合の折り返し地点を越えた。セ・リーグは阪神が巨人に1.5差をつけて首位をキープしているが、3週間前は7差あったから、開幕からのアドバンテージがなくなりつつあると言えよう。パ・リーグは昨年の最下位だったオリックスが、ソフトバンク、ロッテ、楽天に4.5差をつけて首位に立っている。

 オリックスはチーム打率.258で1位、本塁打数76本も1位、防御率3.35はソフトバンクに次ぐ2位、チームとしての完封勝利数9も1位、投打ともに堂々たる成績だ。

 ただ、オリックスのリーグ優勝は、まだオリックス・ブルーウェーブ時代の1996年まで遡る。故・仰木彬監督の時代で若き日のイチローがプレーしていた。吸収合併した近鉄バファローズの歴史をたどれば梨田昌孝監督時代の2001年に優勝しているが、いずれにしても当時のメンバーはだれ一人残っていない。

 ポストシーズン進出も2014年が最後。森脇浩司監督の時代だ。当時のメンバーとしてはT-岡田、安達了一、平野佳寿らがいるが、ペナントレースのつばぜり合いを経験した選手が少ないことが、これからネックになってくる可能性はあるだろう。

 オリックスは残り64試合、プレッシャーをはねのけて先頭でペナントレースのテープを切ることができるだろうか?

オリックス杉本は三冠王も狙える勢い

<6月28日から7月4日の両リーグ、投打の好成績選手>
〇パ・リーグ
打撃 ※RCは打撃の総合指標
杉本裕太郎(オ)21打9安3本7点 率.429 RC7.53
柳田悠岐(ソ)18打8安3点1盗 率.444 RC6.28
中村奨吾(ロ)16打7安1本8点2盗 率.438 RC5.76
中村剛也(西)18打7安2本2点 率.389 RC5.19
藤原恭大(ロ)8打5安1本1点2盗 率.625 RC4.68

 オリックスの杉本裕太郎は先週も24打数10安打1本塁打4打点、打率.417 RC7.86で1位だったが、今週も1位。猛烈な打棒が続いている。リーグ打率は僚友・吉田正尚に次ぐ2位、本塁打は1位、打点は2位、三冠王を狙う勢いだ。

 ソフトバンクの柳田は本塁打こそなかったが3二塁打を打つなど好調。ロッテの中村奨吾はリーグ最多の8打点をあげた。同じロッテの藤原は7月3日の楽天戦、4月20日以来の一軍試合出場で4打数2安打、翌日も5打数4安打と存在をアピール。2盗塁もソフトバンク三森大貴と並ぶリーグ最多をマークした。

【次ページ】 山口、メルセデス、ビエイラも好投

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