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岡本和真は「巨人の4番」らしい大打者になれるか ONに原、松井や阿部に比べて“足りない数字”は…【週刊セパ記録】 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byNanae Suzuki

posted2021/07/06 11:05

岡本和真は「巨人の4番」らしい大打者になれるか ONに原、松井や阿部に比べて“足りない数字”は…【週刊セパ記録】<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

3ラン本塁打の多さが話題となっている岡本和真。球界の看板とも言える「巨人の4番打者」の貫禄を身に付けられるか

投手 ※PRはリーグ防御率による総合指標
高橋光成(西)1登1勝 8回 率0.00 PR2.86
田嶋大樹(オ)1登1勝 7回 率0.00 PR2.50
山崎福也(オ)1登1勝 7回 率0.00 PR2.50
マルティネス(ソ)1登1勝 8回 率1.13 PR1.86
立野和明(日)1登1勝 5回 率0.00 PR1.79

 西武の高橋光成は8回零封。オリックスの田嶋大樹、山崎福也はともに7回零封。オリックスといえば山本由伸と宮城大弥に注目が集まりがちだが、他の先発投手もしっかりしている。

 日本ハムの2年目の立野は3度目の起用で5回零封と結果を出した。救援では39試合連続無失点記録を樹立した西武の平良海馬、日本ハムの杉浦稔大、ロッテの益田直也、オリックスの平野佳寿が2セーブを挙げている。

山口、メルセデス、ビエイラも好投

〇セ・リーグ
打撃
岡本和真(巨)18打8安3本7点0盗 率.444 RC7.24
オスナ(ヤ)24打12安0本2点1盗 率.500 RC5.92
鈴木誠也(広)20打6安3本8点0盗 率.300 RC5.86
梅野隆太郎(神)22打9安1本1点0盗 率.409 RC5.18
ビシエド(中)16打5安3本6点0盗 率.313 RC5.04

 各球団の4番が活躍した週と言える。

 巨人、岡本和真が最多タイの3本塁打7打点、打率.444と好調だった。広島の鈴木誠也は3本塁打にリーグトップの8打点、中日のビシエドも3本塁打を放っている。

 盗塁は阪神の近本光司、巨人の丸佳浩にヤクルトの吉田大成が2盗塁でトップ。

投手
九里亜蓮(広)1登1勝 7.2回 率0.00 PR3.44
伊藤将司(神)1登1勝 7回 率0.00 PR3.14
小川泰弘(ヤ)1登1勝 9回 率1.00 PR3.04
山口俊(巨)1登1敗 8回 率1.13 PR2.59
メルセデス(巨)1登1勝 5.9回 率0.00 PR2.54

 広島の九里亜蓮は、6月30日の巨人戦で7.2回零封の好投。今季零封の試合は初めてだった。MLBから復帰して2試合目の巨人、山口俊はこの試合で九里と投げ合い、7回までノーヒットノーランだったが8回に打たれて敗戦投手となった。

 阪神の伊藤将司は7月3日の広島戦で7回零封で勝利。98球という少ない球数だった。救援では巨人のビエイラ、広島の栗林良吏が2セーブを挙げた。

岡本の成績をON、原、阿部、松井らと比べると

★今週の“ぴかイチ” ようやく打率が上向きになった巨人・岡本和真★

 筆者は巨人ファンではないが――ON時代、とりわけ王貞治の圧倒的な打棒を覚えているだけに「巨人の4番」には、それなりの重み、安定感のようなものが必要だと思っている。

【次ページ】 安定感が求められる中で、好不調の波が大きい

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