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ゴルフ界期待の新星ツインズ・岩井姉妹が歩んだ“プロ合格”までの長い道のり…「おめでとうメールは100件ずつぐらい、全部返しました」
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byMusashigaoka College
posted2021/07/01 06:00
武蔵丘短期大学の前で撮影に応じる岩井明愛(左)と千怜。7月5日で19歳、今季の残りと来季は大学生プロとしてツアーに参戦する
姉・明愛は2020年の日本女子オープンでローアマを獲得したため、プロテストは最終テストのみの一発勝負だった。一方、妹・千怜は3月に第1次予選を突破し、5月に第2次予選も突破。
そして姉妹2人が揃って挑んだ6月22日から4日間の最終テストでは、最終日を姉妹が同組で回るという運命めいた出来事もあった中、明愛が通算12アンダー・3位、千怜が通算7アンダー・9位タイとなり、どちらも初挑戦にして見事合格を果たした。
「ここまでの日々は長かったです。この4日間、通らなきゃいけないというプレッシャーはありました」
そう振り返った姉・明愛は、しかし、すぐに感謝の言葉を続けた。
「家族や友だち、みんなの顔を思い出しながらプレーしました。最後の18番のパーパットのときは『みんな、ありがとう』と唱えながら入れました。私は最終テストだけの一発勝負だったけど、今年、推薦で出場させてもらったプロの試合で経験した雰囲気が役に立ったので、それは、すごくありがたかったなって感謝しています」
熾烈な3段階のプロテストをすべて潜り抜けてきた妹・千怜もこう振り返る。
「1つ終わっても気は抜けなかったし、最後の最後まで何が起こるかわからないって集中していたので、合格したときは、ちょっと疲れたなと思いました。1次、2次、最終、どのテストのときも、辛いときは家族や友だちの顔を思い浮かべながらプレーしました。中学のときの親友数人からサプライズでもらった手作りのお守りを、毎回、スタート前に見つめて握り締めました」
みんなのお陰で合格できた――2人が語る言葉の端々に、周囲への感謝の気持ちが溢れていた。