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FAで巨人3年目・丸佳浩の復活が阪神追撃の起爆剤 大谷翔平の同僚「トラウトのように」貢献度が特大なワケ【週刊セパ記録】 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2021/06/29 11:20

FAで巨人3年目・丸佳浩の復活が阪神追撃の起爆剤 大谷翔平の同僚「トラウトのように」貢献度が特大なワケ【週刊セパ記録】<Number Web> photograph by Kyodo News

金沢でのDeNA戦で2本塁打を放ち「マルポーズ」。丸佳浩の復調は巨人にとって阪神追撃に大きな力となる

 これらの選手は他球団で主力だった選手であり、FAによって巨額年俸を手にして巨人にやってきた。当然、入団当初は「指定席」が与えられ、存分に活躍することが期待されるが、故障や不振などで戦線離脱すると、微妙な立場になる。

 阪神のように数年に1回大物選手を獲得する球団であれば、復活しても活躍の余地は大いにあるが、巨人には次から次へと大物選手がFAでやってくる。それでも規定打席に復帰した選手はいるが、江藤智、小笠原道大のように二度と規定打席をクリアできないままに退団した選手もいる。

 ちょっときつい言い方をすれば「規定打席未達」は、FA選手の「賞味期限切れ」のサインであるかもしれない。

巨人入団後初めて登録抹消された

 丸佳浩は2017、18年と連続でMVPを受賞、2016年からの広島3連覇の立役者として鳴り物入りで巨人に移籍した。以後、広島がペナントから見放されたことを見ても、丸の存在感の大きさが分かる。

 移籍後2年間、丸は規定打席に到達し、ベストナインに選出されるなど期待に違わぬ活躍をしてきた。しかし今季は4月に新型コロナウイルス陽性と判定されて戦線離脱したこともあり、成績が上がらなかった。

 4月末の時点で打率は.234、5月も打率.229、本塁打も4本にとどまった。巨人は今季、新たにDeNAから梶谷隆幸をFAで獲得、さらに松原聖弥、重信慎之介ら生え抜きの外野手が活躍したこともあり、丸は6月5日、巨人入団後初めて登録抹消となり規定打席からも外れた。

 この間、左翼を守ったウィーラーが大活躍したこともあり、丸の影は薄くなっていた。

 しかし丸はここから奮起した。

 二軍で26打数9安打1本塁打5打点、打率.346と当然の数字を残して6月18日に再登録、以後、31打数13安打4本塁打10打点、打率.419とV字回復をアピールした。6月19日から巨人は7連勝し、首位阪神に2.5差に迫ったが、この急追劇の立役者は文句なしに丸佳浩である。

選球眼が良く、足も外野守備も一級品

 丸は安打や本塁打を打つだけの選手ではない。極めて選球眼が良く、出塁率でも貢献できる。足も速く、外野守備でも一級品である。

 MLBでいえば、大谷翔平の所属するエンゼルスのマイク・トラウトのような選手だ。

【次ページ】 スモーク退団で戦力ダウンが懸念されたが

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