12勝5敗1分。オリックスの交流戦の勝率は7割を超えた。

　勝っても勝っても、他のパ・リーグ球団も勝つためリーグ内の順位は変わらない、というのがオリックスの交流戦あるあるだったが、今年の交流戦で勝ち越したのがオリックス、楽天の2チームだけだった。おかげで、交流戦前はパ・リーグ5位だったオリックスが3位、Aクラスに浮上。交流戦前は4あった借金が、今では3つの貯金に代わった。

　首位とのゲーム差は5.5ゲーム差から2差に縮まり、現在2位のソフトバンクとはゲーム差なしと、立ち位置がガラリと変わった。

　ただ、交流戦の最終戦後、「首位・楽天の背中が見えるところまできましたが」と聞かれた中嶋監督は、この反応。

「どこに見えんの？　全然見えへんよ。だってまだ（シーズンの）半分も終わってないし」

　交流戦は、年間143試合中のわずか18試合の出来事。レギュラーシーズンは6月18日、首位・楽天との戦いから再開する。

「上に、しがみついていくだけ。僕らは最下位からのスタートですので、いろんなことにチャレンジし、臆することなくみんなで戦っていきます」

　指揮官は地に足をつけて、先を見据える。