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守田英正は「中盤のマエストロ」と絶賛、離島の小クラブ躍進の要に… ポルトガル勢日本人の20-21シーズン総括
 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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posted2021/05/25 17:00

守田英正は「中盤のマエストロ」と絶賛、離島の小クラブ躍進の要に… ポルトガル勢日本人の20-21シーズン総括<Number Web> photograph by Getty Images

チームメートとコミュニケーションを取る守田英正。ポルトガルの舞台で存在感を増している

 以後は全試合にフル出場し、5月19日のリーグ最終節でもミドルシュートを決めた。今季、途中加入ながら21試合に出場し、2得点2アシストと攻守両面でチームに貢献した。

クラブ創立以来最高の成績に島の人々も大騒ぎ

 サンタクララはリーグ6位(18チーム中)というクラブ創立以来最高の成績を残し、来季に新設される欧州カンファレンスリーグの予選2回戦への出場権を手にした。欧州レベルの大会に参加するのは初の快挙とあって、島の人々は大騒ぎ。守田ら選手たちは住民から英雄視されている。

 欧州クラブへ移籍した日本人選手で、入団後すぐにチームの中心選手となり、全試合にフル出場したのは彼が初めてではないか。

 川崎時代と比べ、プレーのインテンシティ(強度)が上がり、球際に強くなり、攻撃に参加する意識が高まった。本人も、「ピッチのボックスからボックスまで広くカバーし、相手ゴール前まで侵入する気持ちが強くなった」と大きな手応えを感じている。

 守田のサンタクララとの契約は、2024年6月末まで。今後、ポルトガル国内の強豪クラブや欧州他国のクラブからオファーを受ける可能性も十分にありそうだ。

 日本代表でも、今年3月25日の韓国との強化試合に先発出場して攻守に活躍し、30日の2022年ワールドカップ・アジア2次予選モンゴル戦でも先発して1得点。5月末から6月15日までの代表5試合にも招集された。今後、さらに成長して日本代表で中心的な役割を担ってもらいたい選手だ。

U-24日本代表選出の食野も4ゴールをマーク

 食野亮太郎(22)は、細かいステップでのドリブルと両足からの強烈なシュートが持ち味のウイングだ。2019年8月にガンバ大阪からマンチェスター・シティへ移籍したが、すぐにハーツ(スコットランド)へ貸し出されて20試合で3得点。昨年9月、リオアベへ期限付き移籍した。

 リーグ第1節トンデラ戦の終盤に初出場すると、いきなり初ゴール。その後も途中出場が多かったが、計22試合に出場して4得点をあげた。

【次ページ】 藤本、安西も試合に絡んでいる

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