プロのスカウト評は？

「あんなに四球を出すのを見たことがないし、今日は本来の姿ではなかったかもしれないけど、途中からスライダーやカーブを多めに使って修正したのはさすが。ゲーム映えする投手ですね。試合の中で対応するというのは、プロで何年もやった選手でもなかなかできないこと。何かがうまくいかない時に、他の引き出しを開けられるだけのものを持っている。技術と頭の良さ、両方を持っていますね」　

　小園自身もその長所を十分に自覚しているところが心憎い。

　小園に、自身の一番の武器は？と聞くと、こう答えた。

「試合の中で、バッターの反応に合わせて、自分自身対応できるところが一番の強みじゃないかなと思ってます」

　1回戦の投球を踏まえて、2回戦で対戦する明豊は、当然スライダー対策もしてくるだろう。それに対して、小園は、次はどんな引き出しを開けるのか。

　全国デビューを果たした注目のエースは、まだその片鱗しか見せていない。