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長谷部誠「次が最後の1年」と言い続けて…37歳の今も現役&契約延長 もはや“悟りの境地”レベル 

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中野吉之伴

中野吉之伴Kichinosuke Nakano

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posted2021/03/13 17:02

長谷部誠「次が最後の1年」と言い続けて…37歳の今も現役&契約延長 もはや“悟りの境地”レベル<Number Web> photograph by Getty Images

長谷部誠のプレーは、日々円熟している印象だ

「びっくりしました。ボランチでうまくいくとはって」

「びっくりしました。うまくいくとはって。ボランチではしばらくプレーしてなかったし、そこまで走れないんじゃないかとか、リベロよりも相手から鋭いプレッシャーがくるとか心配がありましたが、うまくいきました。

 リベロをやるなど、いろいろな経験が現在の自分のいい状態につながっているのかなと感じています。既成概念として、僕自身も年を重ねるとプレーの質が落ちてくるというのが頭にありましたけど、そうした考えも変わってきています。経験からくる落ち着きとかサッカーに対する理解とか、そのあたりがいい方向に出ていると思います」

 契約延長を受けた先日の記者会見で、長谷部が穏やかな表情でそう語っていた。

今季も長谷部不在の中盤が想像できないほど

 この試合以降、守備陣に出場停止選手が出た第23節ブレーメン戦でリベロを務めた以外はボランチでのスタメン出場が続いている。今季の出場数は20試合を数え、長谷部のいない中盤など想像できないほどだ。

 ベテランの経験というものはピッチ内外で重要な価値を持つ。それは、どんな監督でも口にすることだ。とはいえ、誰もが長谷部のように出場機会を掴んで、毎年のように契約延長できるわけではない。いや、そんな選手は極めて少ない。

 ここ最近のブンデスリーガで長きにわたって活躍したベテランというと、元ブラジル代表のDFナウドを思い出す。2005年から18年までブレーメン、ボルフスブルク、そしてシャルケで活躍した。

 屈強なDFとして鳴らしただけでなく、FKのスペシャリストとしても有名で、ブンデスリーガ358試合で46得点をマークしている。2017-18シーズンには、ドメニコ・テデスコ監督の下でリベロとしてシャルケを牽引し、見事シーズン2位へと導いた。当時ナウドは36歳だった。

「サッカーは楽しいし、プレーしていてずっと心地いい。40歳までプレーしたいかって?もちろん! できるなら続けたいさ」

 ナウドは、シーズン終了後にドイツ紙の取材でそう語っていた。実際、彼なら40歳までプレーできると思われていた。

 だが、翌シーズンは出場機会が激減。「いつでも規則正しく暮らしてきたから、今でも僕のフィットネスはいい」と本人は語っていたが、テデスコ監督から戦力外扱いを受けたことでクラブを去る決意を固めた。

【次ページ】 現役続行を望んでも引退を決断する選手がいる中で

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