プロ野球PRESSBACK NUMBER
吉田輝星20歳が語る「投手の理想像」とは…田中将大への“熱視線”や大先輩の“全球直球”公開授業で学んだこと
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byHaruka Sato
posted2021/02/27 17:04
今季初の対外試合登板となった2月20日楽天戦は、立ち上がりに3連打を浴びて失点するも後続を断ち、3回1失点2奪三振だった
先輩たちの懐に入り込み可愛がられる吉田
名医による“公開オペ”のような宮西のマウンドを見学してから、吉田の意識も格段に変わった。
「結構難しい技術ですけど、キャッチボールからすごく意識してやっている。日に日によくなってきている、ってミヤさん(宮西)にも言ってもらえています。あとは追い込んだ後に三振をとれるくらいの100%のストレートをいつでも投げられる状態にしておくと、ピンチとそうじゃない時のギャップも生まれると思う」。そう言って、目を輝かせた。
1月に20歳になったばかり。今キャンプの投手陣では最年少ながら、持ち前の愛嬌で先輩たちの懐にするすると入り込み、可愛がられている。1月には上沢直之の先乗り自主トレに参加し、ナックルカーブを教わるなど質問攻めにした。昨季は、有原航平(今季からレンジャーズ)や金子弌大にも変化球の握りを聞くなど物怖じせず、なんでも教えを乞うてきた。
ADVERTISEMENT
「プロで成績を残している方は、色々な考え方を持っている。こんなに目の前にいいお手本が沢山あるんだから、なんでも聞きたい。キャンプに入って楽しいですね。昔から先輩にからむのは好きなんです」
田中将大は「すごく綺麗なフォーム」
吉田にとって今季対外試合初登板となった2月20日の練習試合では、敵陣のエースにも学んだ。メジャーリーグ、ヤンキースから楽天に8年ぶりに復帰した田中将大。甲子園のスター同士による投げ合いが実現した。
「テレビで見るより迫力がすごい。まず体が大きいなと思いました。僕は昔から田中投手の投球フォームを参考にさせてもらっていたんで、生で見てやっぱりすごく綺麗なフォームだなとあらためて思いました。足をつくまでの『2』の時間もすごく長い。それで変化球の見分けもつかなかったりするので、すごく勉強になりました」