炎の一筆入魂BACK NUMBER
「キャプテーン!(笑)」といじられる鈴木誠也 “いつもと違う”広島春季キャンプはどうなっている?
text by
前原淳Jun Maehara
photograph byKYODO
posted2021/02/18 11:02
守備練習で笑顔を見せる広島の鈴木誠(左)と野間(右)
広島キャンプを変えた「とある光景」
「世代交代」と言っても、特別ベテラン勢が多いわけではない。もうひと花も、ふた花も咲かせられる選手が揃っている。そういう意味でも主力と控え、若手とベテランが分け隔てなく厳しく指導できる河田新ヘッドの復帰は大きい。
昨年はどこか首脳陣が主力選手に気を使っているように感じることもあったが、今年は主力が先頭に立つ。そんな光景が、広島キャンプの雰囲気を変えているように思う。
チーム力底上げには当然、若手の底上げは欠かせない。キャンプ序盤には正随優弥や林晃汰といった打力を売りとする選手がアピールした。投手では昨春のように調整遅れがみられる投手はおらず、いい緊張感の中で競争が続いている。活気が戻った春季キャンプのように、主力選手が復調すれば再びコイは昇るかもしれない。
無観客の沖縄の地で、マツダスタジアムが真っ赤に染まる日を待っている。