新たな武器となった、コリンズワースー金丸のホットライン

　金丸は一人で仕掛けるタイプではなく、スクリーンを使って、周りとの連携で得点を取る選手だ。ポストプレーから「欲しいタイミングで必ずパスをくれた」桜木が引退したことで、長年築き上げたホットラインが失われたのは金丸にとって大きな痛手だったが、その穴を鮮やかに埋め、新たなオフェンスの武器となっているのが新加入のPG・コリンズワースだ。

「カイルがアタックしてくれるので、ディフェンスがペイントに集中する。そこで無理にシュートに行かずに、周りを見て、空いているところにパス出してくれる。そういうシーンで僕のところにパスが来ることが多いので、そこはありがたいです」

昨季のコリンズワースはソルテレイクシティ・スターズに在籍。プロ5チーム目にして三河が初の海外チーム　©B.LEAGUE

　コリンズワースは、ブリガムヤング大学で12回のトリプルダブルを記録しNCAAの通算記録を塗り替えた万能タイプのPG。コロナ禍でチームへの合流が遅れたにもかかわらず、今季22試合に先発し、8度のダブルダブルと1度のトリプルダブルを達成している。

「自分は、うちのチームのシューターを生かすために常に動いています。特に晃輔、TK（川村）、シェーンが波に乗ることができるように考えてプレーしています。晃輔は相手のマークが厳しいので、できるだけイージーなシュートが打てるように、いい角度を探してパスを狙っています」（コリンズワース）

　NBAのダラス・マーベリックスでもプレー経験を持つ金丸の新たな相棒は、「一緒にプレーした選手で、ここまで優れたシュート力を備えた選手は（ダーク・）ノビツキーと晃輔だけ。初めて彼のプレーを見た時は驚きましたし、絶対に良いコンビになれると確信しました。彼と一緒にプレーできるのがとても楽しいですし、コンビネーションもどんどん良くなっています」と、金丸とは相思相愛の様子だ。

　さらに金丸の印象を聞くと、「晃輔は日本人にしてはとても身体が強いし、常に冷静にプレーをしていて、そこをとてもリスペクトしています。いい意味で、普段からクールで、何があっても変わらず彼のルーティーンに集中できるところがすごい。私はいつも『晃輔はSuperpowers（異能力）を持っている』と言っているんです」と話す。

「いい意味で、変態」「人ではなく精密機械」とも称される金丸の印象は、どうやら日米共通のようだ。

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