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【祝23歳】高校生の八村塁が驚いたマイケル・ジョーダンの大きな手/NBAでの姿は野茂&ヒデを見ているようだ
posted2021/02/08 11:01
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Getty Images
<名言1>
長いキャリアでシーズンを送るなかで、ルーティンを見つけていくという土台は大事。
(八村塁/NumberWeb 2020年12月5日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/846102
◇解説◇
八村はNBAのルーキーイヤーを「ウィアードな(変な)シーズンだった」と振り返った。
日本人として初めてNBAドラフト1巡目で指名され、大きな期待を背負いながら飛び込んだ憧れの舞台。新しい土地、ハードな試合スケジュール、対戦相手は誰もが世界トップレベル……ただでさえ、適応が難しい環境の上、昨季は新型コロナウイルスの影響でリーグが中断。再開後は感染予防のための隔離策をとった“バブル”でのプレーを経験した。ベテラン選手でさえ苦労したシーズンを、八村はいきなり体験したのだ。
未曾有の1年で八村が得たもの
だが、その分、この1年で得たものは今後のキャリアに大きく生かされることばかりだと言う。
「最初のシーズンだったので、去年だとブラッド(ブラッドリー・ビール)とか、DB(ダービス・ベルターンズ)、イッシュ(スミス)といったベテランの選手たちがどういうふうにやっているかを見ながら、少しずつ、自分のルーティンを見つけるようにした」
八村が口にしたのは、NBA選手として必要なルーティン、つまり「土台」を得たという手応えだった。遠征しながら週3~4試合をこなすNBAのスケジュールは大学時代と比べても倍近く忙しい。「どれだけ自分の体のケアが大事かということもわかりました」と体調管理の大切さを身をもって感じた。さらに経験豊富な選手たちの一挙手一投足に間近で触れたことでメンタル面も大きく向上した。
「精神的にも、試合がどんどん入ってくるので、前の試合の、勝ち負けを考えている暇がない。そこをどれだけ早く切り替えて、次に進んでいくかというのがどれだけ大事かということがわかったので、今シーズンは最初からしっかり生かしていきたいなと思います」
日に日に逞しさを増す八村の言葉。ワシントン・ウィザーズのスターターとして着実に積み重ねてきた自信は、今季のプレーぶりを見れば一目瞭然だ。未曾有の事態をもパワーに変える力が今の八村には備わっている。