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鹿島・三竿健斗を変えた食事革命! 独自のオートミールや“三竿鍋”で過密日程に負けぬ体に【レシピ公開】
posted2021/01/27 11:00
text by
池田博一Hirokazu Ikeda
photograph by
L)J.LEAGUE R)Kento Misao
ふつ、ふつ、ふつ、湯気が出てきた。
手羽元、ネギまるまる1本、ニンニク2かけ、薄切りにした5、6枚の皮付き生姜が、鍋のなかで、ふつふつと踊る。弱火でじっくり3、4時間ほど煮込んで完成。
鶏の旨味たっぷり、手羽元スープ。その名も「三竿鍋」だ。
2020シーズン、コロナ禍により過密日程となったなか、“食”への取り組みを大きく変えてシーズンを過ごし、「ケガなく1年を過ごす」という目標を果たした選手がいる。
鹿島アントラーズでキャプテンを務める三竿健斗だ。きっかけは、今以上を目指す向上心だった。
代表合宿で測った体脂肪の数値
2016年、常にタイトルを求められるクラブへの移籍1年目。なかなか試合にからめず、どうすれば本当の意味でアントラーズの一員になれるのか、自問自答を繰り返す日々を過ごしていた。
「何かを変えなければいけない」
まずはトレーニングを変えた。自分にとって、より伸ばすべきところは何か。足りないものは何か。体の動かし方の細部にまでこだわり、研鑽を重ねた。17年途中からボランチのレギュラーポジションをつかみ、日本代表にも呼ばれるようになった。ここで次への転機。代表合宿で測った体脂肪の数値が高かった。
食事に対して初めてアンテナが立った。
移籍をきっかけに初めての一人暮らしを始めた。自立した生活へと環境が変わると同時に、“食”への変化を求めた。
「アントラーズ1年目の夏くらいでしたね。最初は独学で栄養に関する本を読んだり、自分なりにいろんなものを食べたり、いろいろとやってみたんです。でも、パワーが出なくなったり、体は絞れてもうまくパフォーマンスにつながらなかった。そんな感覚があったので、知り合いを通じて栄養士を紹介してもらってアドバイスしてもらうようにしたんです」