甲子園の風BACK NUMBER
【狙うセンバツ制覇】東海大菅生・若林監督が貫く“昭和な指導”「選手に好かれたいと思ったことは、一度もない」
text by
上原伸一Shinichi Uehara
photograph byShinichi Uehara
posted2021/01/17 17:02
東海大菅生を率いる若林弘泰監督。秋季大会を制し、春のセンバツ出場が確実視されている
東海大菅生高は毎年、2学年合わせると部員数が100人前後になる。若林監督の指導が厳しいとわかった上で、「褒めて伸ばす時代」の子どもたちがこれだけ集まる。
それはすなわち、厳しさの先にあるものが求められているからだろう。主将の栄塁唯(2年)は「監督が厳しいのは僕らのことを真剣に考えてくれているから」と話す。栄主将は昨秋、ケガで出場できなかった。プレーで引っ張れない中、あえて嫌われ者となり、強い言葉でチームを鼓舞し続けた。その姿勢はどこか若林とかぶる。
東海大菅生高は今年のセンバツ出場が決まれば4回目。前回出場した第87回大会では1回戦で大阪桐蔭高校に0-8と完敗を喫した。2季連続東京王者のプライドにかけ、東京を元気にする試合を見せる。