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【高校サッカー史に残る伝説の選手宣誓】元青森山田主将・住永翔が4年前の“2分50秒”を振り返る
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2020/12/28 17:02
明治大では12番目のJリーグ内定者となった住永翔。高校生たちにメッセージを送った
住永から高校生たちへエール
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パルティード・ア・パルティード――。
4年前、私は全国高校サッカー選手権大会の選手宣誓でこの言葉を冒頭に述べました。
1日1日のサッカーに真摯に向き合い、先を見過ぎず、目の前のことを1つ1つクリアしていく。大学4年生になった今でもこの言葉は胸にしっかりと刻み込まれています。
2020年、新型コロナウイルスという目には見えない相手が全世界を変えました。サッカーが当たり前にできていた日々が突然奪われ、先が見えなくなりました。さまざまな大会は中止になり、開催が出来たとしても大会形式を変えなければならない現実。高校3年生にとっては最後の高校生活を不安と戦って過ごしていたことでしょう。
だからこそ第99回全国高校サッカー選手権大会を行えることになった今、地区予選で負けていった数々の選手の思いと、当たり前ではない大好きなサッカーができる喜びを、感謝の思いを胸に楽しんでほしい。
世界がどんな状況でも全国の高校サッカー選手たちの全国高校サッカー選手権大会に対する夢や憧れは何ひとつ変わらないと思っています。プレイヤーとしては人生で1度かもしれないこの大会を全力で悔いなく走り続けてください。
令和2年12月28日、元青森山田高校サッカー部主将・住永翔
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