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由規インタビュー 2度目の戦力外通告、トライアウトでも声はかからず…でも「まだまだ投げられる」
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph byNanae Suzuki
posted2020/12/23 11:02
12月7日のトライアウトに参加した由規。NPB球団からの連絡はなかったが、まだ野球を続けることを諦めないと力強く語った
やるなら“大宣言”しないと意味がない
――NPBを断念することになった時はどんなプランを考えていましたか?
自分で選べるものではないですが、いろんなシチュエーションを考えていました。独立リーグでやるのか、独立リーグに入団できたとしてもどこを目指してやるのか。少ない事例ではありますが、独立リーグから再びNPBに戻った例もあるので可能性はゼロではない。その少ない可能性に賭けたいという気持ちもある。今は何が自分にとって最適なのかを考えている段階です。
――あくまでも辞める選択肢はなく、前向きに考えていると?
そうですね。いくつか(独立リーグから)オファーをいただいてること自体がありがたいですし、その中から何を目指してやるかを大事にしながら交渉していく。独立リーグでプレーしたことがないので、ルール自体もまだ把握しきれていません。今は、いろんな可能性を探りながらお話を聞いている段階です。
――由規選手は独立リーグに対して、どんな印象を持っていますか?
プロという括りなので、プレーする選手の立場からすると“プライド”を持ってやらなければいけない場所だと感じています。年々、NPBに進む選手も増えてきていますから、そういう意味では僕もまたNPBに戻るんだという気持ちでやらないといけない。でも、そんな簡単なことではないし、今まで当たり前だったことが当たり前ではなくなるということを身をもって感じると思うんですよね。そういった意味では環境を変えて、厳しい世界でやってみることも、ひとつ野球観が変わる気がしています。
――今季、BCリーグ・栃木ゴールデンブレーブスでプレーした川崎宗則選手は、「BCリーグは野球人生を終わらせる場所ではない」と語っていました。独立リーグからNPBに復帰した歳内宏明選手の事例もそうですが、もしプレーが実現したら、由規選手のキャリアが今後の選手たちにとって教科書になってほしいと思っています。
独立リーグにお世話になるとしても、「ちょっとプレーしておこうかな」ぐらいの半端な気持ちだったら絶対やらないほうがいいと思うんです。プレーするなら「NPBに絶対戻る」と“大宣言”してやらないと意味がない。だから、そういう意気込みなども球団の方達に伝えたいです。
<この取材の翌日にオファーを受けた球団に連絡を入れると話した由規。年内には進路を確定し、年明け以降に正式発表となる見込みだ>
【続きを読む】由規が神宮と地元・宮城で浴びた大声援「ケガをしなかったら13年間も野球を続けようとも思わなかった」
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