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【追悼マラドーナ】ヤンチャな天才語録「メッシがオレの後継者? 重荷を背負わせるな!」 神の手ゴール秘話

posted2020/11/26 07:01

 
【追悼マラドーナ】ヤンチャな天才語録「メッシがオレの後継者? 重荷を背負わせるな!」  神の手ゴール秘話<Number Web> photograph by Kazuhito Yamada

1987年来日時のマラドーナ。ヤンチャな言動と愛くるしい笑顔、そして極上の左足を持つ、まさにサッカーの天才だった

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NumberWeb編集部

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Kazuhito Yamada

雑誌「Sports Graphic Number」と「Number Web」に掲載された記事のなかから、トップアスリートや指導者たちの「名言」を紹介します。今回は11月25日、60年の生涯を閉じた“神の子”ディエゴ・マラドーナにまつわる印象的な3つの言葉です。

<名言1>
あれはイングランド人の懐から、財布を盗み取ったような気分だったね。
(ディエゴ・マラドーナ/Number653号 2006年5月18日発売)

 1986年のW杯メキシコ大会では、いまでも語り草となっている伝説的なゴールが生まれた。

 マラドーナによる“神の手”ゴールである。イングランドの守護神シルトンと空中で競り合いながら、マラドーナは瞬時に左手を突き出し、ボールはシルトンの頭上を越えてイングランドのゴールネットを揺らしたのである。そのときの様子をマラドーナは、こんな言葉で回想している。

 このゴールについて、対戦相手だったイングランド代表のエースストライカー、ガリー・リネカーがNumberWebの取材に答えてくれている。

「ボビー・ロブソン(当時代表監督)は、とにかく納得がいかない様子で、テリー・ブッチャー(CB)も激怒していたし、ピーター・シルトン(GK)も怒っていたな。目の前であんな形でネットを揺らされて、おちょくられた気持ちがあったのかもしれない」

 このように怒り心頭だった選手がいたことを明かすとともに、以下のようにマラドーナの天才性を称えている。

「私生活でのトラブルや、時にはピッチ上でも物議を醸す行動があったことは周知の事実で、天才だからこそ完璧ではあり得ない人間の典型だと言えるのだろうけど、選手としての『ディエゴ・マラドーナ』には畏敬の念を抱かない方が不思議。それほど、いわゆるワールドクラスの中でもズバ抜けた存在だった」

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