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強すぎフロンターレの数字をリバプール&マンC、全盛バルサと比べても違和感がない衝撃
text by
斎藤純Jun Saito
photograph byGetty Images
posted2020/10/21 11:02
とにかく強いフロンターレ。2年ぶり3度目のJ1制覇はすでに目前だ
1試合平均得点を98年磐田と比べても
シーズンの総得点数という指標に注目すると、川崎が2006年に記録した「84」が現行制度になって以降最多となっている。
延長Vゴール方式が採用されていた時代まで遡ると、1998年ジュビロ磐田の「107」がJリーグの最多記録。1試合平均得点は3.15と、唯一3点を上回り図抜けている。中山雅史が4試合連続ハットトリックでギネス記録を樹立したあの年だ。ちなみに06年の川崎の平均得点は2.47、今季の川崎の平均得点は2.83(24試合消化時点)となっている。
06年のフロンターレは84得点、55失点。撃ち合い上等だった当時はFC東京と4-5の激闘を演じたりしたこともあり失点数もかさんだ。この得失点差「29」はさほど特筆すべき数字ではないものの、驚くべきは98年のジュビロが107得点、39失点で記録した得失点差「68」だ。
今季の川崎は相手に2桁シュート本数を許したのがわずかに4試合。チーム全体の守備意識が高く、決定的なシーンを作らせていない。
ジュビロの数字にどれだけ近づくことができるかが、 “強すぎる”鬼木フロンターレを見ていく上で1つのトピックになるかもしれない。
世界のメガクラブと比較してみると
世界の強豪クラブとの比較)
圧倒的なフロンターレの数字は世界的に見るとどうなのだろうか。Jリーグに歴史をつくった伝説のジュビロに続いて、今度はヨーロッパの強豪クラブの成績を紐解いてみる。
今回比較対象とするのは5大リーグと呼ばれるプレミアリーグ(イングランド)、リーガ・エスパニョーラ(スペイン)、ブンデスリーガ(ドイツ)、セリエA(イタリア)、リーグアン(フランス)で最多勝ち点を記録したクラブだ。
マンチェスター・シティ(2017-18 プレミアリーグ)
勝ち点100、32勝4分け2敗、106得点27失点、得失点差79
レアル・マドリー(2011-12 リーガ・エスパニョーラ)
勝ち点100、32勝4分け2敗、121得点32失点、得失点差89
バルセロナ(2012-13 リーガ・エスパニョーラ)
勝ち点100、32勝4分け2敗、115得点40失点、得失点差75
バイエルン・ミュンヘン(2012-13 ブンデスリーガ)
勝ち点91、29勝4分け1敗、98得点18失点、得失点差80
ユヴェントス(2013-14 セリエA)
勝ち点102、33勝3分け2敗、80得点23失点、得失点差57
パリ・サンジェルマン(2015-16 リーグアン)
勝ち点96、30勝6分け2敗、102得点19失点、得失点差83