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本田圭佑「オレのペースに合わせんかったら衝突する」日本代表がもめた“あの日” 

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posted2020/10/13 17:01

本田圭佑「オレのペースに合わせんかったら衝突する」日本代表がもめた“あの日”<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

2009年のオランダ戦で“格上”の中村(10番)に対し、本田(20番)はFKを「自分が蹴る」と主張した

「満足できないのであれば、今すぐ出ていってもらう」

<名言 2>

「私のチームにスターは要らない。満足できないのであれば、今すぐ出ていってもらう。それが私のやり方だ」
(ヴァイッド・ハリルホジッチ/879号 2015年6月4日発売)

◇解説◇

 ブラジルW杯後、ハビエル・アギーレ元監督の“八百長疑惑”による解任劇の後、日本代表の指揮を任されたのはハリルホジッチ監督だった。

 戦術の世界的トレンドが「バルサ的な緻密なパスワーク」から「素早いカウンタープレスと縦に速い攻撃」に移行しつつある中で、ハリルホジッチ監督もその志向を強く押し出した。

厳格な姿勢は日本代表でも貫いた

 同時に、ハリルホジッチは自らのやり方を選手に徹底させるタイプでもあった。

 冒頭の言葉は2011年、アルジェリア代表監督に就任した時のもの。また「あなた方が私に合わせるか、それともチームを去るのか。好きにすればいい」とまで言い放ったのだという。

 この厳格な姿勢は日本代表でも貫いた。ブラジルW杯まで長年主力だった本田圭佑や香川真司、岡崎慎司らが控えどころか選考外となることもしばしばで、選手からの意見に譲歩することはなかった。

 ロシアW杯出場を決めたオーストラリア戦では完璧なゲームプランで勝利をつかんだ一方で、その後のハリルジャパンは結果・内容ともに理想に伴わない試合が続いた。そして選手側との溝が決定的となったとされる2018年4月、解任。

 W杯直前に“出ていく”ことになったのはハリルの方だった。

【次ページ】 “事件”はドイツW杯最終予選で起きた

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