「キャプテンをやめた後の今も……」

「自分が決めて勝つということしか考えてないですし、キャプテンをやめた後の今も、気持ちよくやれているかなと思います」

　そんな気持ちも隠すことなく、笑顔で言い放つのである。これだけゴールに貪欲な姿勢を公言する姿は、かつて在籍していたジュニーニョや大久保嘉人が見せていたメンタリティーに近いものを感じる。今後は年齢という数字で測られる機会も増えてくるだろうが、そんな自分も小林自身は楽しんでいるようにも見える。

「評価するのは周りですが、自分では落ちている感覚は全くないですし、まだまだやれるなという手応えを感じながらやれています。チームみんなの支えがあってですが、若い奴らには絶対に負けたくないという気持ちもある。そこをどれだけ継続していけるかだと思います」

　キャプテンマークを巻いてプレーし続けた3シーズンの経験が、自身のキャリアにおいて大きな糧になったことは間違いないだろう。そして今季は、キャプテンマークを外したことで、これまで以上に解き放たれた小林悠がいる。だから、ちょっと面白いのだ。

　こんな貪欲なベテランストライカーがいる限り、首位をひた走る鬼木フロンターレはまだまだ止まらないだろう。シーズン2度目の9連勝を達成したチームは、再び連勝記録更新に挑んでいく。

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