欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
アンチェロッティとハメスの魔法でエバートン4連勝 “インザーギ的”点取り屋が覚醒か
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph byGetty Images
posted2020/10/13 20:00
ハメス・ロドリゲスらが加わったエバートン。智将アンチェロッティのもとで“隣人”リバプールに一泡吹かせられるか
インザーギをイメージしてるのかも?
アンチェロッティは、キャルバート・ルーウィンにピッポ・インザーギをイメージしているのだろうか。
ペナルティボックス内に進入するケースが増えている。アンチェロッティがユベントスを率いていた当時、アレッサンドロ・デルピエロというファンタジスタが存在した。いま、エバートンではハメスという稀代のパスマスターが攻撃をコントロールしている。
序盤戦の好調を長く維持できれば、キャルバート・ルーウィンは昨シーズンの13ゴールを大きく上回り20ゴール、いやいや、30ゴールの大台にも手が届く。大輪の花が咲く日は、決して遠くない。
前線とDFの選手層はやや薄いが……
覚醒の予感が漂うキャルバート・ルーウィンが前線に張り、2列目は右からハメス、ドゥクレ、アンドレ・ゴメス、リシャルリソン。アンカーにアラン。最終ラインは右からシーマス・コールマン、ゴドフレイ、ジェリー・ミナ、ルカ・ディニュ。そしてGKにオルセンを起用する4-1-4-1が、アンチェロッティの理想に違いない。
ギルフィ・シグルズソン、トム・デイビス、ファビアン・デルフ、アレックス・イウォビなども擁する中盤に比べると、前線とDFの選手層がやや薄いとはいえ、トップ4をうかがって然るべき陣容は整ったとみていいだろう。
プレミアリーグの最高成績は2004-05シーズンの4位。さらに上を目指して──。いま、マージーサイドの古豪が復活の狼煙をあげた。
隣の芝生もいつかは枯れる。