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「味スタには行くけれど……」京王線の“ナゾのスポーツ駅”「飛田給駅」には何がある?
posted2020/09/20 10:00
text by
鼠入昌史Masashi Soiri
photograph by
Masashi Soiri
飛田給――。これを「とびたきゅう」と迷いなく読める人は、地元住民か京王線ユーザーを除けば味の素スタジアムを訪れる際に降りたことがある人くらいなものだろう。言われてみれば何のヒネりもない読み方だが、初見ではいささか戸惑ってしまう、地味ながらも難読駅名のひとつなのではないかと思っている。
この飛田給駅は前述のとおり、味の素スタジアムの最寄り駅である。JリーグではFC東京と東京ヴェルディ1969のホームスタジアム。昨年のラグビーW杯では開幕戦の日本対ロシア戦や準々決勝の日本対南アフリカ戦などが行われたのも記憶に新しい(あの熱狂、たった1年前とは思えないほど世の中は変わってしまいましたね……)。
飛田給駅、味の素スタジアム以外に何があるのか?
ともあれ、味の素スタジアムは日常的にはJリーグの試合が行われ、国際的なスポーツイベントでもたびたびお目にかかる日本を代表するスタジアムのひとつである。アクセスは飛田給駅徒歩5分。駅前の目抜き通り(スタジアム通りというらしい)を歩いていけば甲州街道を渡る歩道橋にぶつかって、そのまま歩道橋からスタジアムのゲートへ。FC東京のサポーターのみならず飛田給駅に馴染みを感じているスポーツファンは少なくないだろう。
ところが……である。こういう駅を訪れる機会はスポーツイベント開催時に限られる人が大半だろう。ほとんどの人は“ハレの日”の飛田給駅しか知らないわけだ。逆に言えば、スポーツイベントのない“いつもの”飛田給駅がどんな駅なのか、知っている人は少ないのではないか。というわけで、なんの変哲もないとある平日のお昼ごろ、飛田給駅を訪れてみた。