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本田圭佑のボランチ起用、アウトゥオリ監督に直撃取材! 「攻め上がって構わない」 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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posted2020/09/02 20:00

本田圭佑のボランチ起用、アウトゥオリ監督に直撃取材! 「攻め上がって構わない」<Number Web> photograph by Pressinphoto/AFLO

ボタフォゴではボランチの位置でプレーする本田圭佑。アウトゥオリ監督は攻撃的な姿勢を“容認”している。

内田の引退を聞こうと思ったら!

 ボタフォゴにおける本田の起用法については、いくつかの根本的な疑問がある。

 それをぶつけるべき相手はアウトゥオリ監督だが、ブラジルでもシーズン中、監督が個別のインタビューに応じてくれることはほとんどない。

 しかし突然、監督と話ができるかもしれないチャンスが訪れた。

 8月20日、内田篤人が現役引退表明。2006年、鹿島アントラーズで高卒新人の内田をレギュラーに抜擢したのがこのアウトゥオリ監督だ。

 クラブ広報を通じて「内田について話を聞かせてほしい」と申し入れたところ、快諾してくれた。そして、内田に関する質問を終えた後、「本田圭佑についても、少しだけ聞いていいですか」と尋ねたところ、なんと承諾してくれたのである。

鹿島を含めてキャリア35年目の名将。

 アウトゥオリはリオデジャネイロ生まれの64歳。プロ選手の経験はなく、大学で体育学を専攻し、中小クラブでフィジカルコーチとして働き始めた。

 30歳で指導者に転身し、ブラジル、ポルトガル、ペルーのクラブの監督を歴任。1995年、ボタフォゴを率いてブラジルリーグで優勝。2005年、名門サンパウロの監督としてコパ・リベルタドーレスとクラブ・ワールドカップを制覇するという金字塔を打ち立てた。

 翌年、鹿島の監督に就任し、Jリーグで6位。その後、ブラジルのビッグクラブ、カタールのクラブと代表を率いた後、2015年、セレッソ大阪(当時J2)を率いて4位に導いている。その後、ブルガリアやコロンビアのクラブを指導し、昨年後半はサントスの強化部長を務めたが、今年2月、古巣ボタフォゴの監督に招聘された。

 これまで7カ国で采配を振るい、今年がキャリア35年目という名将だ。

 3月15日にリオ州選手権の試合で本田をデビューさせ、その後、新型コロナウイルスの感染拡大のためシーズンが中断されたが、6月下旬にリオ州選手権が再開されると本田をキャプテンに指名。しかもアタッカーとしてではなく、ボランチとして起用して地元メディアとサポーターを驚かせた。そんなアウトゥオリ監督に質問をぶつけた。

【次ページ】 コミュニケーション能力が高いから。

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