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本田圭佑のボランチ起用、アウトゥオリ監督に直撃取材! 「攻め上がって構わない」
posted2020/09/02 20:00
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Pressinphoto/AFLO
2月上旬、リオの古豪ボタフォゴに入団した本田圭佑は、3月から7月まで州選手権で4試合に出場して1得点。8月からはブラジルリーグとコパ・ド・ブラジル(国内カップ戦)を戦っている。
いよいよ、本田のブラジルのフットボールへの本格的な挑戦が始まった。
12日のブラジルリーグ第2節ブラガンチーノ戦(第1節が対戦相手の都合で延期されたため、ボタフォゴにとっては初戦)と16日の第3節フォルタレーザ戦に先発した後、19日の第4節アトレチコ・ミネイロ戦は休養。23日の第5節フラメンゴ戦と26日のコパ・ド・ブラジル3回戦第2レグ・パラナ戦に先発したが、29日のブラジルリーグのインテルナシオナル戦は再び休養した。
出場した4試合では、アディショナルタイムまでプレーしたフォルタレーザ戦を除くと、いずれも後半途中の重要な局面で交代している。
本田はキャプテンマークを付け、ボランチとして起用された。中盤の深い位置、CBのすぐ手前あたりで敵のアタッカーへのマークに奔走する時間が長い。攻撃の起点になることはあるが、自ら決定機にからむ機会は少なく、8月に出場した4試合では得点、アシストともにない。
ダブルボランチの相方であるカイオ・アレッシャンドレが攻撃参加する頻度が増えており、本田はバランスを取ろうとしてより守備的な役割を担うようになっている。
「まずまず」「やや物足りない」の声。
チームは、リーグでは1勝3分1敗で、8月30日時点で20チーム中15位。ただし、消化試合が他チームより1試合少ないので、実際には中位と考えていい。なおコパ・ド・ブラジルは、4回戦(ベスト32)に進んでいる。
「ショートパスをつないで攻撃的にプレーするのが理想」としながらも、パウロ・アウトゥオリ監督はフラメンゴ戦以降、フォーメーションをそれまでの4-3-3から3-5-2に変更。守備に重点を置き、カウンターから得点を狙う現実的な戦い方を志向している。
本田のプレー内容について、地元メディアとサポーターには「まずまず」という見方と「やや物足りない」という評価が混在する。後者の思いは、「攻撃力がある選手なのだから、もっと得点にからんでほしい」というものだ。