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遠藤航は世界のトップへまっすぐだ。
「勝負は避けない。100%でぶつかる」
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byAFLO
posted2020/08/19 11:40
遠藤航はついにブンデス1部にたどり着いた。そこでも着実にステップアップいくのだろうという信頼感を彼は漂わせている。
戦いのレベルが上がるほど自分も上がる。
プレーのクオリティの浮き沈みが少なく、連戦に耐え得るフィジカルタフネスは、Jリーグでプレーしていた当時からセールスポイントのひとつだった。シント=トロイデンでの1シーズンを経てドイツへ渡った遠藤は、自らのベースをさらに高めている。スタンダードをあげているのだ。
「試合ごとの浮き沈みが小さいとか、連戦のなかでもタフに戦うのは自分のいいところというか、ずっとやり続けている部分です。そのなかで平均値をいかに上げられるかは、自分でも意識しているというか、戦いのレベルが上がっていくほど平均値が上がっていく感覚が個人的にはある。
ブンデスリーガは2部でも球際の強さはすごくあって、クオリティを持った選手も多かった。日本やベルギーに比べても、レベルの高いところでプレーできたと思います。ツバイカンプと呼ばれる1対1のところでしっかり勝っていかないといけないのは分かっていて、ドイツに来て成長したというよりもいままで自分が積み上げてきたものがブンデス2部で通用した、という感覚のほうが強い。ちょっとずつ、ちょっとずつですけれど、しっかりステップアップしてきているかな」
外国人選手を相手にフィジカルでも戦う。
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メンタル的にもタフになっている。自然体のスタンスのなかで、逞しさが膨らんでいった。
「外国人選手が相手だからフィジカル的に上回れないとか、そんなことは考えないようにしています。身体が強い相手に対しても、自分は勝っていける、と。日本人はそこでクレバーさとか俊敏性で勝負していきがちですけど、1対1の勝負は避けられない。
これからは日本人でもフィジカル的に強い選手が世界で戦ううえで必要になってくると思っているので、僕は自分が日本人だからとか、相手が外国人選手で身体が強いからこうしようとかは思っていなくて、まずは100パーセントで相手にぶつかっていって、それで上回れるのか、上回れないのか、という勝負をしたい。それができないと、世界のトップにはいけないと思っているので」