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憧れはウッズ、目標はアニカ超え。
父が語る19歳笹生優花の思考と夢。
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph byAtsushi Tomura/Getty Images
posted2020/08/18 20:00
プロ2戦目にして初優勝を飾った笹生優花。父とのトレーニングで養った圧倒的な飛距離を武器にゴルフ界に旋風を巻き起こす。
師匠ジャンボからもメッセージ。
プロテスト合格後から門下生として指導を仰ぐ師匠のジャンボ尾崎からも、まずは1勝したということで「パワーとスピードを兼ね備えた体を作りあげた。本人の努力以外になし。アメリカでトップになりたいと意識をしていたが、見えてきたのではないか。まずは1勝。良かった」とメッセージを受け取った。
笹生自身も日本ツアーでの優勝はまだ通過点に過ぎず、「いずれ米ツアーQT(予選会)を突破して、アメリカへ渡る」という強い気持ちでいる。
14歳まで徹底した下半身強化。
笹生は日本人の父とフィリピン人の母との間に生まれた。4歳のころに来日し、そこからゴルフを始めた。ゴルフの楽しさにのめりこむと、本気でプロを目指したいと思い始める。
8歳のときに「プロになりたい」と父・正和さんに嘆願したというが、本気でプロになるためには環境のいい場所でゴルフをする必要があった。
そこで正和さんは一念発起。再びフィリピンへ向かい本格的にゴルフを始めるように勧めた。娘が本気でプロの世界でやっていくためにも、みっちりと過酷な練習とトレーニングを娘に課した。朝5時から足におもりをつけてのランニングと自転車こぎ。さらに80kgのバーベルを担いでのスクワットなど、下半身強化に努めた。これを14歳まで徹底的に続けたというのだから驚きだ。
そんなトレーニングもあってか、飛距離は伸び続け、いつしか世界に通用する選手へと成長する。