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ブンデス歴12年の敏腕がJを変える。
長崎の執行役員・瀬田元吾の熱い志。
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byGengo Seta
posted2020/08/07 11:30
ドイツ在住時代も両国のサッカーをつなごうと奔走した瀬田元吾氏(中央)。V・ファーレンでどのような改革を打ち出すのか。
8月からJ2長崎の執行役員に就任。
そんな瀬田が、新たな挑戦に乗り出そうとしている。今年の6月30日付でフォルトゥナを離れて、日本へ帰国。新天地はJ2に所属するV・ファーレン長崎だ。8月1日に執行役員就任が発表された。
「長崎さんからお話をいただいていたんですが、私がわがままを言って、待ってもらっていました。フォルトゥナを1部残留へ導きたいという思いもありましたし、関わる日本企業が15社いて『日本から良い話が来たから帰ります』というのもダメだろうと。自分の後任を見つけていない状況でクラブを去ることはできなかったんです。
長崎さんは私の意志を尊重して待ってくれました。真摯に対応してくれましたし、プロジェクトやフォルトゥナでの12年をすごくフェアに評価してくれて、『ぜひ生かしたい』と言っていただけた。単純にワクワクします。40代に向けてインプットからアウトプットへと考えていたタイミングでお話をいただけたので、自分の中で運命を感じています」
ブンデスリーガクラブの運営ノウハウを身につけた男が、この先、日本のサッカー界でどんな世界を作り上げていくのだろうか。新天地での活躍を期待したい。