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東京五輪に向け、引退か手術か──。
ハンドボール宮崎大輔、39歳の決断。
 

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奥村佑史(テレビ東京)

奥村佑史(テレビ東京)Yuji Okumura

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photograph byNewspix24/AFLO

posted2020/07/30 08:00

東京五輪に向け、引退か手術か──。ハンドボール宮崎大輔、39歳の決断。<Number Web> photograph by Newspix24/AFLO

4大会連続で五輪日本代表に選ばれたレジェンドも、去年1月の世界選手権を最後に代表から遠ざかっている。

ラストワンプレーを託された22歳の宮崎。

 かつて代表で共に五輪の舞台を目指してきた仲間たちの中には、夢の舞台に立てず現役を退いた者も多い。

 今でも脳裏によぎるのは、2003年アテネ五輪のアジア最終予選。

 出場1枠を争い、事実上の決勝戦となった韓国との一戦は、残り3秒で同点の展開となった。ラストワンプレーは日本のフリースロー。そして、その1球を託されたのが22歳の宮崎だった。

 誰もが宮崎なら何かを起こしてくれると信じたが、相手ブロックに阻まれシュートすら打てなかった。

 2勝1分けの負けなしで戦いを終えた日本は、得失点差で韓国に敗れアテネ五輪を逃した。

「未来を作るのは自分なので」

「自分があと1点決めていたら、日本のハンドボールは変わっていた。僕も、僕の周りも、五輪に行くのと行かないのでは全然違う」

 涙を流したあの日から17年。同じ舞台を目指し戦ってきた同志の思い、そしてハンドボール界の未来も背負い戦い続けている。

「五輪の挑戦は今回が最後」。

 5度目となる宮崎の挑戦は、五輪本戦に最も近いが最も過酷な道のりとなった。

 それでも「この手術で肩が良い状態に戻れば、あと5年はプレーできる」と冗談半分に笑ってみせた。

 そして今度は真剣な表情で語る。

「未来はどうなるかわからないけど、未来を作るのは自分なので」

 来年の東京五輪出場となれば、40歳でその時を迎えることになる。常に前を向き、戦い続けるその信条は「挑戦に年齢は関係ない」。その目は確かに1年後を見据えている。

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